大学紹介

                                 2023年年頭の挨拶 

麗らかな午後(大賞).jpeg第6回高知大学フォトコンテスト 大賞「新しい風」

 

 皆さま、あけましておめでとうございます。

 昨年もほぼ一年間、コロナに振り回されっぱなしとなってしまいましたが、油断することなくしっかりと受け止め、すべての活動に精一杯、取り組むことができたと思います。その結果、できたこと、できなかったこと、様々にありますが、教職員一丸となって前に進む以外に善処する方法はないことを改めて確認する一年間になったかと思います。

 新年の仕事始めにあたり、昨年のことを少し振り返り、2023年に取り組むべき課題をお話ししておきたいと思います。

 

 この写真は2022年度の高知大学フォトコンテスト大賞に輝いた作品です。

 高知大学剣道部が、男女ともに全国大会に進むとともに、女子の部ではベスト8に入るという快挙を成し遂げてくれました。弾けるような笑顔がコロナを吹っ飛ばす大きなエネルギーの源になっている、そう感じさせてくれる一枚です。

 「地域を支え地域を変えることができる大学へ」、すなわちSuper Regional University (SRU)を目指すためには、本学学生のあふれんばかりのバイタリティーが必要です。将来の担い手の発掘も重要ですね。

 

 昨年4月からの第4期中期目標期間には、地域社会を構成する多様な人々が学ぶ場を提供する「県民が皆『高知大学生』構想」を旗頭に、これまでに展開してきた地域との協働による教育研究をより一層進化させることを目標に走り出しました。特に、高知大学創立75周年記念事業のキックオフイベントとして、5月に旧制高知高校創立100周年記念を祝う行事を行いました。旧制高知高校の卒業生の方から、檄のこもったお手紙をいただき、その心意気を現在の高知大生につなぎました。最後に土佐和紙製の紙風船が青い空高く舞い上がり、高知大学の想いを世界にまで届けることができると確信しました。

 

 大学の本分として、教育・研究・医療は必須の事項です。さらに、SRUを目指す本学では、地域貢献という大きな課題と向き合いつつ、これらをどのように関連付け、組み立てていくかということが非常に重要な鍵となります。そこで、これまでの取り組みを簡単におさらいしつつ、今年の課題についてもお話します。

 

 平成20年から続けている土佐フードビジネスクリエータ人材創出事業、通称土佐FBCは、現在FBCIIIとしての最終年を迎えています。高知県の食料産業の中核を担う専門人材及び食料産業の拡充に資する基礎人材の養成事業です。これまでに659名の修了生と累計経済波及効果102.9億円という成果を挙げてきました。現在FBCIVに進化するための検討中です。FBC事業は、いわゆる大学が実施するリカレント教育事業として全国的にもよく知られています。まだまだ、学内にもリカレント教育事業の種がたくさんあると思いますので、今後それらを共有したいと考えています。

 

 高知大学インサイド・コミュニティ・システム(KICS)事業及びまち・ひと・しごと創生高知イノベーションシステム事業はそれぞれCOC,COC+という地(知)の拠点整備事業や拠点大学による地方推進事業として平成25年から行ってきたものです。現在はCOC+事業の際に構築した地方創生推進士の認定を継続しています。

 

 一昨年、日台交流協定を締結しました。台湾では”University Social Responsibility, USR”として近年盛んになってきた大学の社会的説明責任に関して、是非実績豊富な日本の大学と協定を結んで実効性ある取組を展開したいという台湾の大学の意向を受けてのものです。高知大学は日本側の4大学の代表として、副会長を担っています。今後は、グローカル創生推進士制度の構築を含めた進化を計画中です。

 

 「IoP(Internet of Plants)が導くNext次世代型施設園芸農業への進化」プロジェクトは、内閣府の実施する「地方大学・地域産業創生交付金事業」で、平成30年度から今年度末までの予定で高知県とがっちり組んで実施している事業ですが、今後5年間は自走する計画のものです。昨年末に、さらなる発展を実現するために展開枠という区分に申請を行いました。これまでの取組は高い評価を受けており、国のデジタル田園都市構想のポンチ絵にも高知大学としての取組が紹介されています。

 

 一方、令和3年から2年間の予定で、共創の場形成支援プログラム(COI-NEXT)(育成型)に採択され、「SAWACHI型健康社会共創拠点」を室戸市において多くの企業の賛同を得て展開しています。こちらも、本格型へのヴァージョンアップを図るべく申請をしました。また、地域医療を支える四国病院経営プログラムも高い評価を得て補助期間を終了したのち、自走を始めています。

 

 これらの取組は、本学がSRUとして「地域を支え、地域を変えていくことのできる大学」を目指したもので、地域からも大いに評価されています。この他にも地域に大きな貢献をしてきたものはたくさんあります。今年は、学部や学系が実施してこられた事業をリストアップし、SRUとしてさらに何をすればよいか、何ができるのか考えていただく年にしたいと思っています。

 

 最後に、新年の最重要事項の一つとして、高知大学創立75周年記念事業を挙げておきます。今年の秋までに、高知大学校友会の設置を計画しています。『地域の持続的発展を支え、“高知大学人”が集う「新結合」の拠点化』の支えとなるべきネットワークの構築であると考えています。高知県をはじめとし、県内のすべての市町村に校友会の支部を立ち上げる準備は整いました。今後、全国各地の同窓会組織との融合を図る予定です。現在、高知大学創立75周年の記念事業に関する実施計画が進行中です。先にも述べましたが、高知大学に関わったことのある人すべて、極論すれば高知県に暮らしている人すべてが「高知大学人」となって校友会のメンバーとなっていただけるよう努力します。

 

 地域の中核大学を、地域社会の成長の駆動力へと転換する総合支援パッケージが始まろうとしています。高知大学の地域での取組が、日本中、世界中の大学の範となれるように、取組んでいきたいと考えています。本学は、高知県における「地域連携ステーション」の中核を担い、様々なプラットフォームを束ねつつ、地域課題への対応・解決を図るためのエンジンになりたいと考えています。

 

 ポスト・コロナ時代のニューノーマルな働き方を実践する高知大学として、DXやAIに関する教育・研究でも地域の牽引役となれる高知大学として、SDGsやカーボンニュートラルを実現する高知の中核として、最先端かつ喫緊の課題に果敢に挑戦しさらなる前進をするために、皆さまのご協力がぜひ必要です。

 

 また、地域を支え地域を変えることができる大学を目指して、Super Regional Universityとなり、SRU Kochi Universityの名を日本中、世界中の関係者に知らしめるような努力を続けたいと思います。

 

地域を支え地域を変えることができる大学を目指して、

Super Regional University 国立大学法人高知大学の未来を、

一緒に創り上げていきましょう!

 

 皆さま、今年もよろしくお願いします。

 

2023年1月吉日

高知大学 学長 櫻井克年

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