【えんむすび隊】 安田川を五感で体感し、地域資源を活かした体験プログラムを創ろう in 安田町中山地区

2015年8月9日
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 8月9日(日)。えんむすび隊は、県内有数の清流・安田川に抱かれた安田町中山地区を訪れました。
 ダムなどの大きな障害物がなく、川の自然が残る安田川。透明度も高く水質も良好で、良質な藻類が育ちます。川の生き物にとって良い餌場、淵や瀬や住まいに溢れた安田川には、重要種を含む24種の魚類が確認されています。中でも、良質な藻類を食み元気に育った鮎は、全国規模の「清流めぐり利き鮎会」で2度のグランプリを受賞するほど。味も姿も定評ある安田川の鮎を求めて、鮎漁の解禁日には各地から太公望が腕を振るいにやってくるそうです。地域の人たちにとっても安田川や鮎は、自慢の“地域資源”なのです。
 他方で、安田川清流保全条例を設けるなど清流を守る取組みは安田町にあるものの、清流を活かした体験プログラムなどは道半ば、というのが現状です。そのため今回のえんむすび隊では、安田川を全身で体感し、安田川の魅力を活かした体験プログラム創りをテーマとしました。

 安田川を体感するには絶好の青空の下、えんむすび隊は8時過ぎ頃に安田町集落活動センターなかやまに到着。地域の方々が温かく出迎えてくださいます。着替えを済ませると、まずはレクチャー。集落活動センターの取組みや安田川の特徴や生態系、漁民さんの実体験に基づく安田川史を学びます。お話を踏まえ、いざ川へ。元小学校であるセンターの裏には、川遊びにもってこいのポイントがあるのです。
 鮎の友釣り班とエビ玉(網)と箱メガネでゴリや川エビ捕る班との2班に分かれ、地域の方からマンツーマンの丁寧な指導をいただきます。初めての友釣り/エビ玉ですが、なかなかの釣果をあげた学生は「先生(の教え方)が良かったから」と嬉しそう。しまいには淵に飛び込み、鮎やオイカワと泳ぐ学生も。歓声に沸く川辺の時間となりました。
 
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  川遊び後は、鮎や旬のお野菜といった地元の食材を存分に活かした郷土料理を、地域のお母さんたちが拵えてくださった昼食です。さらに、地域の方が事前に捕って下さっていた鮎を使った押し寿司や塩焼きや甘露煮やうるかにくわえ、本日の釣果である鮎も炭火で塩焼きに。押し寿司は少しだけ体験させていただきました。
 学生たちは「美味しい」を連発しながら、地域の方の温かさに触れては感激の笑顔を見せていました。
 
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 午後は、体験を通じて感じたことを言語化し、地域の方々のお話を聞いて整理して、まとめました。体験のどのような面で、何を感じたのか。安田川を活かした体験プログラムのモニターとしての役割をきちんと果たすべく、学生たちは四苦八苦。何がどう良かったのかを具体的に示すためには、自分の体験を相対化せねばなりません。地域の方のお話を聞きながら、自分の体験を見つめなおします。
 そしていよいよ発表の時間。1つの班は今回の体験で感じた安田川の魅力について、川遊びと川がもたらす食や食文化とに焦点を当て、参加者のニーズに合わせて選べる「安田をガッツリ1日体験コース」「半日体験コース」を提案しました。もう1つの班は、午前のレクチャーから川遊びや食、さらには地域の方にとっての安田川の思い出話まで含めて「安田川の魅力」として捉え、なぜ学生たちにとって“魅力”を感じるものだったのかを、説明しました。

 文字通り「安田川を五感で体感」した学生たちの精一杯の発表を、地域の方々は真剣に聞いてくださいました。学び、遊び、発表することまで含めて、学生たちにはとても貴重な経験となったようです。
 お世話になったみなさま、本当にありがとうございました。

 以下に参加した学生の声の一部をご紹介します。
 ぜひご一読ください。

 

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●農学部農学科3年女子 
 今回、初めてアユ釣りをして本当に時間を忘れるくらい熱中してしまいました。学生1人1人に地元の方が付いて教えていただき、初めはコツがわからず悩んでいましたが、ちゃんと釣れるようになりすごく楽しかったです。丁寧に教えていただき本当にありがとうございました!!今回は自分たちで撮った魚を塩焼きにしてそのまま食べることができ、それが本当に美味しかったです。おばちゃんたちに、アユ寿司の作り方も教わることができ、本当に貴重な体験がたくさんできました!!いつも温かく迎え入れて色々なことを教えて下さり、本当にありがとうございます。何回来てもまた来たくなる!!安田町が大好きです♪

●理学部1年女子 
 今回、えんむすび隊の活動も、安田川に来たのも初めての体験でした。川で遊んだことも、おいしい料理を食べれたことも、もちろん楽しかったのですが、私は特に地域の方々との交流がとても楽しかったです。ゴリとりの際の注意点や、あゆのともづりのベテランならではのコツなどをお話することができました。また、こういう所は危険だとか、昔はこんなことがあったなど、少人数で具体的にお話しできて良かったです。今回の体験は自分がえんむすび隊の活動に参加していることを強く感じるとても充実した貴重な経験となりました。最後の発表の時も、私の中ではとても充実した経験でした。今回の安田川の体験をこれからの活動に生かしていくための意見交換はとても意義のあるものになったと思います。これから先、どういうことを改善していくべきかとか、どう今回の体験を反映していくかを紙にまとめる作業、文字に起こす活動が難しかったです。これからも、もっとえんむすび隊の活動、安田川のイベントなどに参加してみたいです。

●人文学部社会経済学科3年女子 
 初めての川遊びだったので、やること全てが楽しかったです。あゆ釣りもさせていただき、まさか釣れるとは思っていなかったのでとても嬉しく、またそのあゆの大きさもプロの方曰くけっこう大きい方だったようで、そういうことを直接伝えてもらえたことが本当に嬉しく、また釣りたいと思えました。
 しかし、川には危険もいっぱいで、流れがあること、深さがあること、滑りやすいことなどの情報は川に入る前から教えていただけたのですが、どれぐらいの流れの速さなのか、深さなのか、滑りやすさなのかは実際に自分が体験しないとわかりませんでした。しかし、その時に近くに川に詳しい人やプロの方がいて下さったおかげで、その危険を肌で感じることができたので、安全に危険を感じるには、万が一危険が発生してしまったときに自分を守ってくれる人の存在が必要だと思いました。

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