足立真佐雄教授(農学部)の申請課題が内閣府の食品安全委員会による食品健康影響評価技術研究に採択されました。

2009年4月8日

 シガテラ及びパリトキシン様中毒は世界最大の食中毒と呼ばれ、後者は致死率が高いことが知られています。この中毒の原因毒素は、微細藻類により作り出され、食物連鎖を介して、これらを摂取した魚類に蓄積されていきます(図1)。 近年、海水温の上昇に伴い、有毒微細藻類や毒化魚の分布拡大や発生量の増大の可能性が懸念されています。 本研究は本州や四国沿岸においても拡がりつつある上記の食中毒の原因藻ならびに原因毒を特定し、これらを正確に定量するための初めての研究と成り、食中毒のリスクを減らすことに貢献するものです。 

 

【申請課題】

 日本沿岸海域における熱帯・亜熱帯性魚毒による食中毒発生リスクの評価法の開発

 

【受入部局・主任研究者】 

 高知大学 農学部自然科学系農学部門 足立 真佐雄教授


【事業の概要】

 熱帯や亜熱帯域の食中毒とされてきたシガテラやパリトキシン様中毒が、地球温暖化が加速するなか日本沿岸域において発生し、食の安全面から大きな問題となっています。これらの中毒の原因毒を生産するのは、珊瑚礁域などに生息する微細藻類と言われています。本研究では、海洋の温暖化の最前線ともいえる高知県土佐湾をはじめとした、南日本海域における、これら魚毒性中毒の主たる原因微細藻類を解明した上で、その定量法を開発します。さらに、原因藻類や魚に含まれる主な原因毒の定量法を開発することにより、これらの中毒に関わるリスク評価法を確立し、食の安全性を高めるために貢献することを目指します。

 

 食品安全委員会 新着情報 2009,04,02 平成21年度食品健康影響評価技術研究の研究課題の決定について http://www.fsc.go.jp/osirase/gijyutu/21gijyutu_kadai_kettei.html



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