海洋コア 村山雅史教授らの研究グループの研究成果が米科学誌「サイエンス」オンライン版に掲載されました

2015年7月24日

本学海洋コア総合研究センター 村山雅史教授が参画している研究チームの、青森県八戸市沖における地球深部探査船「ちきゅう」による掘削調査の研究成果が、米科学誌「サイエンス」オンライン版に2015年7月24日(日本時間)付けで掲載されました。


村山教授らの研究チームは、統合国際深海掘削計画(IODP)第337次研究航海「下北八戸沖石炭層生命圏掘削」により青森県八戸市沖の約80kmの地点(水深1,180m)から採取された海底下2,466mまでの堆積物コアサンプルを分析した結果、海底下に埋没した約2000万年以上前の地層に、陸性の微生物生態系(石炭の起源である森林土壌の微生物群集)に類似する固有の微生物群集が存在することを発見しました。

それらの微生物群集は、堆積物1cm3あたり100細胞以下と極めて微量であり、海洋科学掘削により、世界で初めて海底下深部の生命圏の限界域に到達したことを示唆しています。一方、栄養源に富む海底下約2kmの石炭層では細胞数が100倍以上増加する傾向が認められました。石炭層から採取されたサンプルを用いて、下降流懸垂型スポンジリアクターによる培養を試みたところ、天然ガス(メタン)を生産する世界最深の嫌気性微生物群集の培養に成功しました。

 

本研究成果は、かつて湿原や森であった太平洋沿岸の環境が日本列島の形成に伴って海底下深部に埋没し、2000万年以上の地質学的時間を経てもなお、当時の森林土壌に由来する微生物生態系の一部が保持され、有機物の分解による石炭層や天然ガスの形成プロセスに重要な役割を果たす「海底下の森」の存在を示しています。これらの発見は、地球内部環境における生命圏の限界とその広がり、生命生息可能条件や生命進化等を理解する上で極めて重要な研究成果です。

詳しくは、海洋研究開発機構(JAMSTEC)のホームページをご覧ください。

 

【発表論文】
雑誌名:「Science
論文タイトル:Exploring deep microbial life in coal-bearing sediments down to ~2.5km below the ocean floor.

   

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