◆医学部放射線診断・IVR学講座の松本知博准教授及び山上卓士教授らの研究グループの研究成果が「Supportive Care in Cancer」誌に掲載されました

2023年5月15日

 医学部放射線診断・IVR学講座の松本知博准教授及び山上卓士教授らの研究グループの研究成果が「Supportive Care in Cancer」誌に掲載され、2023年5月6日に電子版が公開されました。

 本研究は、医学部放射線診断・IVR学講座及び医学部附属病院緩和医療科並びに埼玉医科大学国際医療センター画像診断科の共同研究として実施されました。

 本学医学部附属病院では、がん疼痛(特に上腹部痛)を有する患者さんに対して経皮的内臓神経ブロック(※)を実施してきましたが、これまでその有用性と安全性に関して統合されたデータがありませんでした。

 本研究グループでは、がん疼痛に対する経皮的内臓神経ブロックの有用性と安全性を評価するために、これまでに公表された文献を網羅的に検索し、本研究に合致する内容の文献を収集し、メタ解析を実施しました。

 その結果、がん疼痛に対する経皮的内臓神経ブロックは早期から鎮痛効果をもたらし、その後も持続して鎮痛効果が得られることが分かりました。また、重篤な合併症は非常に稀であることも分かりました。

 このことから、がん疼痛に対する経皮的内臓神経ブロックの安全な実施が可能であることが分かりました。

 今回の研究成果を用いることによって、患者さんに安心してこの治療を受けて頂くことができるようになると考えています。

 今後も経皮的内臓神経ブロックのさらなる有用性と安全性について継続的に検討していきます。

 

<論文名> Percutaneous splanchnic nerve neurolysis analgesic efficacy and safety for cancer-related pain: a systematic review and meta-analysis

<和 訳>がん疼痛に対する経皮的内臓神経ブロックの有用性と安全性:系統的レビュー並びにメタ解析

 論文の詳細はこちらから 

 

(※)神経ブロック…主に末梢神経を、一時的あるいは長期間、機能を停止させることにより痛みを軽減させることを目的とした治療法

 

高知大学医学部医学科放射線診断・IVR学講座のホームページはこちらから

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