◆医療学系基礎医学部門の樋口琢磨助教が第65回日本生化学会中国・四国支部例会の「優秀発表賞(若手)」を受賞しました

2024年6月21日

 医療学系基礎医学部門の樋口琢磨助教が、令和6年6月1日~2日に島根大学松江キャンパスで開催された第65回日本生化学会中国・四国地区支部例会において、「がん抑制miRNAの生合成阻害因子によるm6A修飾制御」という演題名で口頭発表を行い、優秀発表賞(若手)を受賞しました。

 本賞は、例会参加者の投票によって選出され、学生でない40歳未満の研究者1名に送られます。

 RNA修飾の一つであるアデニンのm6A修飾(メチル化)は、メチル基転移酵素METTL3/14によって行われます。また、機能性小分子RNAであるmicroRNA(miRNA)*¹の初期転写産物は、メチル化を受けることでプロセッシングが亢進し、miRNAの産生促進に繋がることが報告されています。本研究ではin vitro 条件下*²において、二本鎖RNA結合タンパク質複合体NF90-NF45がメチル基転移酵素METTL3/14のmiRNA初期転写産物に対するメチル化活性を低下させることを新たに見出しました。

 受賞者の所属する研究チームではこれまで、当該タンパク質複合体が『がん抑制作用を有するmiRNA(がん抑制miRNA)』の生合成経路を負に制御することを見出しており、本研究成果はがん抑制miRNAを介した「がん」化の分子機構の解明に寄与すると考えられます。
 

 

20240601-02 第65回日本生化学回中国四国支部例会 優秀発表賞(若手) 賞状.JPG

 

(*¹)microRNA(miRNA):標的とするメッセンジャーRNAの分解または翻訳抑制を行うことで、生命現象を制御する非翻訳RNA

(*²)in vitro 条件下:試験管内などの人工的に作られた環境下のこと

 

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