◆大学院応用自然科学専攻1年の内田泰蔵さんと理工学専攻2年の河野敬太さんが日本地球惑星科学連合2024年大会にて「学生優秀発表賞」を受賞しました
2024年5月26~31日に千葉県幕張メッセで日本地球惑星科学連合2024年大会が開催され、大学院応用自然科学専攻1年の内田泰蔵さんと理工学専攻2年の河野敬太さんが「学生優秀発表賞」を受賞しました。
本賞は、学生による優れた研究発表を奨励し、研究発表技術の向上を目指すことを目的として、2024年大会では、770名を超えるエントリーの中から、研究発表を審査方法の規定に準じ、5つのセクションごとに上位約5~10%が選出されました。
内田さんは、「二次磁化として記録された過去の地震断層中の発熱履歴:西南日本白亜系四万十帯横浪メランジュ」のタイトルで発表を行い、高知県土佐市に分布する白亜系四万十帯横浪メランジュの北縁断層において、古地磁気学および岩石磁気学を用いて局所的な発熱の存在を明らかにしました。これは、地震すべりが同断層で起こったことを示しており、沈み込みプレート境界地震の発生メカニズムの解明につながることが期待されます。
河野さんは「トカラ海峡の堆積物コアから復元した過去2万年間のアルケノン古水温変動」のタイトルで発表を行い、トカラ海峡東方の海洋コアの解析から過去2万年間の黒潮の表層水温変動を復元し、最終氷期には約4℃低下していたこと、北半球高緯度域の気温変化と同様の水温変化が起こっていたことを明らかにしました。ただし、完新世初期には一時的に水温が低下する現象が認められ、当時の夏季アジアモンスーンの強化による降水量変化などとの関連が今後明らかにされるものと期待されます。
それぞれ、上記の研究内容が高く評価され、今回の受賞につながりました。
●このページについてのお問合せは...
掲載されている内容について、不明点や疑問に感じたことなどございましたらお気軽にお問合せください。