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内分泌疾患

専門分野

 内分泌疾患は、視床下部・下垂体、甲状腺・副甲状腺、副腎等、対象となる臓器は多岐に渡っています。
 下垂体疾患には、腫瘍や炎症性疾患等があり、MRI等での画像診断と共に、血液検査で下垂体ホルモンの分泌を確認します。不足していれば、ホルモン補充療法を、過剰に分泌されていれば、原因に応じて、薬物療法や摘除術が選択されます。
 甲状腺・副甲状腺疾患も、多くは自己免疫疾患(バセドウ病、橋本病等)、炎症性疾患(亜急性甲状腺炎、無痛性甲状腺炎等)、腫瘍(甲状腺良性腫瘍、甲状腺癌、原発性副甲状腺機能亢進症等)等であり、血液検査、超音波検査、核医学検査等で、薬物療法や摘除術、放射線療法等の必要性を判定します。
 副腎疾患は、検診等で偶発腫瘍として発見されることも多く、CTやMRIによる良・悪性の判定を必要とすると共に、副腎皮質・髄質ホルモンが過剰に産生されていないか、また逆に不足していないかの確認が必要です。これらに異常があれば、薬物療法や摘除術の必要性が考慮されます。近年では、高血圧の原因として、副腎から分泌される、血圧を上昇させる働きのアルドステロンが、過剰に分泌される疾患:原発性アルドステロン症の患者様が、全高血圧症例の約7%前後程度と高頻度疾患であることが分かっています。これらの原因による高血圧:二次性高血圧の鑑別診断も、当科で行っています。
 特に甲状腺疾患や二次性高血圧等は、多くの患者様がおられますが、内分泌代謝専門医・甲状腺専門医数は他の専門医数に比べて少ない上、偏在性があり、病状に応じては、対応できる医療施設が限られています。また個々の医師の判断や診断・治療では、苦慮する難治性内分泌・甲状腺疾患も多く、近年ではより高い専門性が求められています。
 これらの現状に対応するため、内分泌グループは、内分泌疾患の入院患者様・難治性内分泌疾患をもたれる外来患者様の病状や治療方針などを、内分泌代謝専門医・指導医、甲状腺専門医、糖尿病専門医等の種々の資格を持つ複数の医師の視点を交えて協議し、治療をすすめています。
 また疾患の多様性に対応するため、当科での診断や合併症の評価後、薬物療法に加えて、外科的治療や特殊検査が必要とされる患者様は、内分泌外科、泌尿器科、脳神経外科、放射線科、消化器外科、耳鼻咽喉科、婦人科、眼科等の各専門医と連携して治療をすすめています。疾患に応じては、院内のみならず、全国の専門医とも協議・連携しながら、難治性内分泌疾患に対する治療をすすめています。

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対象疾患

 甲状腺疾患(バセドウ病、橋本病、甲状腺腫瘍など)
 副甲状腺疾患(副甲状腺機能亢進症、副甲状腺機能低下症など)
 下垂体疾患(クッシング病、先端巨大症、プロラクチノーマ、下垂体機能低下症、ACTH分泌不全症、尿崩症など)
 副腎疾患(クッシング症候群、原発性アルドステロン症、褐色細胞腫など)等

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主な検査

内分泌機能検査、画像検査

 内分泌疾患は同じ疾患でも個々の症例で表現型が異なる場合も多く、適切な内分泌負荷試験や画像検査、症例によっては副腎静脈サンプリング検査などを行う必要があります。

甲状腺超音波検査、甲状腺穿刺細胞診検査

 甲状腺腫瘍においては、超音波検査の判定に応じて、甲状腺癌の鑑別診断のために細胞診検査を行っています。

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