研究活動

リハビリテーション

研究テーマ

動的なバランス検査法による感覚器の機能評価

研究目的

バランス調整能力が低下した者を検出し、末梢神経が障害される疾患の早期発見を図る

研究の概要

我々は高知工科大学と連携して、重心動揺計とフォースプレートと呼ばれる機器により圧力中心(いわゆる重心)の変化とせん断力(足部にかかるズレの力)を計測し、それらを用いて身体が傾いたときの復元力を評価できるプログラムを開発した。

人間は、足場が水平に揺れ動くとき、0.3Hz程度と小さな揺れであれば主に体性感覚(皮膚や筋肉、腱、関節などの感覚)に従ってバランスをとり、揺れが強くなるにつれて前庭感覚(いわゆる平衡感覚)に従ってバランスをとるようになっていく、と考えられている。

我々は、糖尿病患者では(発症早期あるいは前段階であっても)バランス応答の遅延やバランスの安定性が健常者より低いと考え、データ収集と解析を行っている。

今後の展望

今後は糖尿病患者についてのデータ収集と解析を続けながら、頚髄症・脊柱管狭窄症といった神経疾患患者や、四肢の変形性関節症患者へも対象を拡げていく予定である。