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希望創発研究会

2026年度 希望創発研究会(7月例会・対面)実施報告

 2026年7月11日(土)-12日(日)、希望創発研究会(7月例会)を対面形式にて開催いたしました。

 今回のテーマは「未来を拓く問いかけ」。株式会社エンパブリック代表取締役の広石拓司氏を講師にお迎えし、複雑な問題に対して解決策を急ぐのではなく、自らの内面にある違和感やモヤモヤを「強い問い」へと昇華させるための様々なワークショップや講義が行われました。

 オンライン開催とは異なり、参加者が1つの空間に集い、他者の声や熱量が混ざり合う対面ならではの有意義な2日間となりました。

【1日目】7月11日(土)

■問いの多様性と、自らの視点の特性を知る

 初日の冒頭は、大島センター長による開会の辞と前回の6月例会の振り返りからスタートしました。続いて広石氏による講義「未来を拓く問いかけとは?複雑な問題への向き合い方を考える」へと移りました。参加者たちは、地域課題の解決策を考える具体的なワークを通して、私たちの思考の根底にあるものを見つめ直していきました。

 午後からは、身近なテーマから問いを作り、未来に向けた視点に変えていくワークショップ「問いをつくる授業」が行われました。

 夕方前には、今回新たな試みとして導入された「Reflective AI Practice 〜AIとの対話」を実施。各自が日常の中で気になっていることから生まれた問いについて、AIと対話を重ねるプロセスを通じて、自分自身の物事の見方や視点の特性を振り返りました。

【2日目】6月12日(日)

■日常のモヤモヤを言葉にし、未来を拓く問いへとつなげる

 2日目の午前は、現状の延長ではない未来を描くコツを学ぶ講義「未来を描き、実現するとはどういうこと?」から始まりました。その後のワークでは、参加者それぞれが社会や地域、仕事、日々の暮らしの中で感じている「小さな違和感やモヤモヤ」を言葉に落とし込み、その感情の奥底にある背景をチームでじっくりと探求していきました。

 午後からは、自分が望む未来に向かて「今、問いかけたいこと」を言葉にする個人ワークを行い、さらにその問いをメンバー間でブラッシュアップし合いました。参加者たちは解決策を急がず、自らの言葉で語ることの大切さを実感していました。

 この2日間のセミナーを通じて、広石氏からは「課題に出会った際、いきなり解決策に飛びつかないこと」の大切さが伝えられました。問題解決をする時も、それが自分にとって「強い問い」であるかどうかが重要であり、日常の小さな違和感やモヤモヤを流さずに言葉にして、その感情を自覚する行為こそが、自分や社会を大切にすることに繋がるという、温かいメッセージをいただきました。

 最後に、希望創発センターの取り組みを紹介しました。特任研究員の芦田氏から「SIP」について、担当の市川先生から「OTOYO事業」についての説明が行われました。  その後、大島センター長が閉会の挨拶を述べ、2日間のプログラムを締めくくりました。

 

<参画者の声>

■1日目のワークショップから

・解決策を考える前に問いを見直すことが、本質的な課題発見につながると感じた。また、対話やAIとのやり取りを通じて、自分の価値観や考えを深めることができた。妥協と受容が異なるということを理解し、今まで合意を取ることは妥協することだと思っていたが妥協しなくても対話から新しい第三の意見を生むことで合意できるのだというところが大きな気付きだった。

・問うことへの楽しさや面白さ、それは自分だけでも生まれるものかもしれませんが、それぞれの個性溢れる問いを共有し、それぞれの答えを求めて追い続けることの方が比にならないほどに面白く深いものになると感じました。

・「問い」がたつと学びがあり、そこに個性が出る“という言葉が刺さった。経験談として、日ごろから違和感を感じつつも「仕方がない」と片付けてしまっていた自分に対し、もっと深く「なぜ?」「どうして?」を考え、そこに「希望」を添えて将来のありたい姿を具体的に描く必要があることを痛感した。

■2日目のワークショップから

・普段の違和感やモヤモヤは自分が「何を大切にしたい」「どうあってほしい」と思っているから生じるものと知り、自分自身や社会に足りていないものに気づく重要なきっかけになると思った。こうして段階を踏みながら問いを考えることで無関係に見えていた社会の問題や課題が自分事になっていると感じた。

・自分の持つ違和感だった、グレーゾーンの支援の不足についてチームで話した際、そもそも「支援」とは何か、障がい者の支援と何か違いはないのかなど、それまで自分には見えていなかった様々な視点が出てきた。また、自分が上記のように感じた背景やどのような姿が望ましいのかなどの質問もしてもらえたことで、「自分らしさ」についての議論にまで深まった。これを通して、「グレーゾーン」から「自分らしさ」へと議論が発展していったように、モヤモヤを仲間と共有したことで、そこから派生してとても多角的な視点から話ができたため、モヤモヤの奥までいけたのではないかと思えた。

・わからないを共有する、という観点は新たな気づきでした。わかった気にならない、わからないを放置しない、という意識はあったものの、その先のあるべきアクションは「調べて理解する」だと無意識に思っており、周囲の知見を積極的に得るという姿勢が欠けていたと認識できました。