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希望創発研究会

2026年度 希望創発研究会(5月例会・対面)実施報告

 2026年5月9日(土)-10日(日)、2026年度の初回となる「希望創発研究会(5月例会)」を開催いたしました。

 今年度は、参加者同士の「人となり」を深く知る機会となる大切なタイミングであることから、オンラインでの開催を見直し、2019年度以来7年ぶりに対面形式へと変更して実施いたしました。

 当日は、全国から集まった県外企業人・高知県内企業人合わせて7名、学部生から博士課程まで幅広い学年の学生14名、その他関係者12名の計33名が参加。センター長による挨拶から、今年度の研究会がいよいよスタートしました。

1日目】5月9日(土)

理念醸成セミナー「希望創発センターとは?」

 まず、大島センター長から、本センターの設立に至った経緯を紹介しました。その後、「我々の住む世界」や「『考える』ということ」など、今後のすべての活動のベースとなる思想やアプローチについて、様々な事例を挙げながら説明が行われました。

■ガイダンス オリエンテーション

 続いて、渡辺副センター長から希望創発研究会のスケジュールや、目指すべきチームのあり方について説明を行いました。また、各自の変容や成長を確認するための「自己分析(開始時・終了時)の導入や、1年間の修了時にチームメンバー間で行う「ピアフィードバック」の仕組みについても説明がありました。

■SIP事業の紹介

 希望創発研究会が発展をし、内閣府の戦略的イノベーション創造プログラム(SIP)に採択され、社会教育をテーマに「ポストコロナ時代の学び方、働き方を実現するプラットフォームの構築」を研究開発課題に取り組んでいます。研究会以外に取り組んでいる活動について、希望創発センターの宝金特任助教より説明がありました。

■基礎セミナー「希望創発研究会の進め方~これからの活動を考える題材として~」

 午後からは、本学客員教員の中島大輔氏による講義が行われました。希望創発研究会の概要や具体的な進め方、チーム活動における重要なポイントなどが示された後、ワークショップへと移行。各自が「自己紹介シート」に自身のバックグラウンドや想いを記入し、グループメンバーに共有しました。メンバー間で活発な質疑応答を交わすことで、自分自身の内面への理解をさらに深める貴重な機会となりました。

【2日目】5月10日(日)

【講義・ワーク】書動 「書は万人のものなり」

 2日目は、本学客員教員であり書動家でもある俵越山先生(谷 俵太氏)をお迎えしました。谷先生ご自身が書に魅せられたきっかけや、これまでの多彩な活動についてご講義いただいた後、4人一組のグループに分かれてワークを行いました。

 ワークでは、投げかけられる問いに対して、各々が筆にたっぷりと墨を蓄え、自身の内側にある想いを白紙の半紙に書き出していきました。

 一人ひとりの内面深くにある「源泉」にアクセスし、それを表現する試みです。筆を動かすうちに、日頃は意識していない心の奥底に眠っていた本当の想いやエネルギーがあふれ出てくる、そんな熱量のある光景が会場のあちこちで見られました。

 今年度のスタートにあたって

 令和8年度(2026年度)は、多様な業種に携わる7名の社会人が全国から集結しました。そして、企業人と共に密度の濃い時間を過ごす1年間のプロセスに魅力を感じた、多様な学年の学生たちが集いました。

 『共に語り、共に学び、共に創る』を合言葉に、この多様な仲間たちとともに、希望創発研究会の新たな1年の活動が力強く始まりました。

<参画者の声>

■あなたが理解した「センターの理念・基本方針」

・私たちが生きているこの世界に希望を見出し、今、そして未来の幸福を創造していくという方針だと考える。センターでは、一人一人の意見を自由に交流することができワクワクすることや面白いものを発見しやすい場所であると思う。

・答のない世界で、多様な人と問を立て、自分の内側の希望を育てる。考えが画一化され、自由な思考がしにくいようになっている。そこで、多様な人対話することで新しい価値を生み出す。様々な人と交流することで自分の中から出てくるものが希望である。それをその仲間と共に仮説と検証で行動する。

・資本主義や戦後の復興の中で、生産性や合理性のみに偏りすぎてしまっている現代において、産学官からのなるメンバーで社会課題の解決に向けた解決策の実装を目指した活動を行う枠組み。一連の活動を通して、HowではなくWhyを問える人材を創出しようとしている。

■基礎セミナー『希望創発研究会の進め方~皆で考える題材として~』での学び

・現場でビジネス(特にBtoB領域)に携わる中で、その目の前のミッション、即ち、顧客に向けた最大の価値提供に真剣に取り組めば取り組むほど、社会的価値への思考が停滞するジレンマの発生リスクを実感しました。当然、顧客の事業活動に対する価値提供がひいては社会貢献につながっていると信じて日々の業務に取り組んでいますが、この場合、社会貢献を顧客貢献に置き換えることで、社会そのものに対しての価値提供を真剣に考える責任を無意識に放棄できる構図になっているともいえます。さらに、会社組織構成としてCSRを担う部門を個別に設置することで、まるで社会貢献活動という言葉が(誤解を恐れずにいうと)ボランティア活動と同義であるかのごとく使用されている場面もあろうかと思います。すべてのビジネスの活動が社会貢献活動であるべきという基本原則を改めて考えるよい機会になりました。

・このセッションで私は,日常的に溢れている物事に対しても生まれた背景があり,それについて掘り下げて理解することが必要であると学びました。大学院での研究活動を通して様々なことに疑問を持つことは日頃から意識していましたが,このセッションを通して,もっと当たり前のことに目を向けて疑問を持つことが必要であると思いました。

■『書動 「書は万人のものなり」』での学び

・「書も人生も型に嵌めようとする必要がない」という言葉に感銘を受けた。自身が小学校の時の習字の授業が好きではなかった理由がすごく府落ちしたし、「こうでないといけないというルールは失敗を隠すための物」という考えにも驚いた。組織・集団で活動し、生産性や合理性が求められる局面では、ルールをなくすことは不可能である。一方で、イノベーションなどが求められる局面では足枷となっており、バランスを見極めつつ、早速自身の業務でも活かしたいと思った。

・書道は見本を正しく書くことだけではない。自分の考え、モヤモヤを白紙の紙に書き出すことで、気づくことがある。自分の思いを書いて、人と話し、質問を投げかけてもらうことでまた気づきがあった。「本音を言えない」「嫌われたくないから」「本音を言ったら何か変わるかも」「嫌われてもいい」といった風に自分が腑に落ちることができた。頭の中で考えるだけではなく、話して、書いて、整理して、また書くことで気づくことができていなかった本当の自分の思いに気がつくことができた。