高知大学医学部泌尿器科学教室

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経皮的ラジオ波焼灼療法 (文責:担当 辛島 尚/井上啓史)

腎臓または後腹膜腔の悪性腫瘍に対する経皮的ラジオ波焼灼療法

 腎臓または後腹膜腔の悪性腫瘍に対する治療法は、現在も外科的切除がその主体です。しかし、両側に腎癌が発生した場合、腎臓が片側しかない場合、腎臓の機能が悪い場合などには腎臓の機能を温存することが必要となり、従来の外科的切除が困難な場合があります。そこで、このような治療困難な患者さんを対象として、この「経皮的ラジオ波焼灼療法」を行っています。

 局所麻酔または硬膜外麻酔を行った後、CT撮影を行いながら、針型の電極を経皮的に腎臓または後腹膜腔の悪性腫瘍に直接穿刺して、ラジオ波を放出します。このラジオ波によって腫瘍が壊死をおこします。ただし、腫瘍のサイズ、その焼灼範囲によっては部分的な壊死しか得られない可能性があり、複数回の治療が必要となる場合もあります。しかし、従来の外科的切除と比較して、身体に対する侵襲が低く、治療時間も短く、患者さんの負担は少ない治療です。

 現在、肝臓の悪性腫瘍に対して、このラジオ波による焼灼療法を多くの施設が行っています。同様に、腎臓または後腹膜腔の悪性腫瘍に対しても国内外の施設で行われ、その安全性や治療効果が報告されており、「腎臓または後腹膜腔の悪性腫瘍に対する経皮的ラジオ波焼灼療法」は、安全かつ有意に延命に寄与するものと思われます。

 この「腎臓または後腹膜腔の悪性腫瘍に対する経皮的ラジオ波焼灼療法」は、平成16年2月24日高知大学医学部倫理審査委員会で承認を受け、平成23年9月1日現在、13名の患者さんが行っており、良好な結果を得ています。

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