泌尿生殖器癌を含めた固形腫瘍は、限局性である限り多くの場合、外科的切除にて根治が可能です。ひき続き起こる浸潤や転移こそが人を死に至らしめる直接の原因と考えられます。
近年、この浸潤・転移に関して、様々な促進因子や抑制因子の解明がなされていますが、個々の因子だけでは浸潤・転移のメカニズムを説明するのは困難です。我々はこれら因子のバランスやその発現時期が浸潤・転移の重要なポイントと考えてます。
また、癌の転移には臓器親和性がみられ、"Seed and Soil説"(Paget, 1889年)つまり癌細胞(Seed)そのものの性質に加え、標的臓器における接着、細胞外基質分解、走化・運動、増殖、血管新生などに関わる微小環境(Soil)も重要と考えます。
以上の考えをもとに私達の研究グループは以下の基礎研究および臨床研究を行っています。
@ 尿路移行上皮癌
A 前立腺癌
B 腎細胞癌