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第8回「新しい働き方・学び方に関する研究会」を実施しました! 2025/12/20
2025.12.20
活動報告
新しい働き方・学び方に関する研究会

今回は、牧野先生(大正大学教授・東京大学名誉教授)をお迎えし、社会教育の視点からお話しいただきました。制度や理論だけにとどまらず、実践に根ざしたお話が多く、参加者にとって非常に示唆に富む時間となりました。
講義は、義務教育課程から就職、そして定年退職に至るまでの社会システムの整理から始まり、人がどのように社会と関わりながら生きていくのかを俯瞰的に捉える内容でした。そのうえで、島根県益田市をはじめとする各地域での具体的な実践事例が紹介され、社会教育が実際の地域の中でどのように機能しているのかを、イメージしながら理解することができました。
中でも印象的だったのが、パーラー公民館の取り組みです。特別な準備や大きな仕組みがなくても、「手軽で、場所を選ばない」形で人が集まり、自然と対話や関わりが生まれていく。その姿は、地域自治の観点から見ても非常に示唆的であり、サマセミ型の学びの場の“一歩手前”にあるようにも感じられました。
牧野先生からは、人々の自発的な関わりから生まれる地域への愛着が、やがて「ふるさと」を育み、さらに新しい社会の基盤となる「信任」を醸成していく、というお話もありました。制度でつくられる関係ではなく、日常の中の小さな関わりの積み重ねこそが、地域や社会を支えているのだというメッセージが強く心に残りました。
社会教育を通して「人と人がどうつながり、どう地域が形づくられていくのか」を改めて考える、学びの多い時間となりました!