【地域中小企業人材バンク事業】えんむすび隊企業見学シリーズ始動!土佐市の紙づくりの技術に触れる!

2015年12月10日

えんむすび隊写真(HP).jpg

 

 地域を知り地域に学ぶ“えんむすび隊”のあらたなシリーズとして、この度えんむすび隊企業見学シリーズが始動しました。この企業見学シリーズでは学生が企業の現場を訪れ地域にある中小企業の魅力を発見することを一つの目的にしています。


 9月28日月曜日、残暑の中、えんむすび隊企業見学シリーズに参加したメンバーが土佐市にある二つの製紙工場を訪問しました。参加したのは4年生ばかりの6人の学生。メンバーはそれぞれに「卒論のテーマに関係があるから」、「高知の歴史を知りたい」、「紙に興味があるから」と強い関心をもち、集まりました。


 最初に訪問したのは、「株式会社イノウエ」さんです。伝統を感じさせる瓦屋根の工場に入ると、機械が大きな音を立て、稼働していました。早速、社員の方から、繊維から和紙ができる工程について丁寧に教えていただきました。大きな機械の横では今も手作業で繊維からゴミを取り除く作業を進めている姿が見られるなど手間をかけるこだわりの製品づくりの現場を見せていただくことができました。


 次に訪れたのは「ハヤシ商事株式会社」さんです。こちらはグループ会社と分業体制を築いており、近隣にある関連企業で繊維の加工を、そして製品化を直営と役割を分けており、これら一連の工程を見学させていただきました。繊維の加工工場は均一な品質を保つため24時間稼働しており、大量の紙が生み出さされていく工程を見学することができました。また、製品化を担う工場では、土佐和紙の技術を活かした透かし模様入りのトイレットペーパーなどさまざまな製品の製造工程を見ることができました。

 それぞれに、こだわりのある2社を見学することができた今回のえんむすび隊。卒論に、仕事観に、そして生き方に新たな発見があった1日となったようです。
株式会社イノウエ様、ハヤシ商事株式会社様、ご協力いただきありがとうございました。

 

 

 下記に参加した学生と、ご協力いただいた企業の方からのコメントを掲載します。ご一読ください。

 

(理学部4年女子)
 今回のえんむすび隊では、実際に工場の中を見学させてもらった。私はほとんどの工程を手作業でやっている企業なのだと勝手に思っていたので、多くの機械が動いているのを見て驚いた。しかし、やはり人の手が必要な工程があり、職員の方が自らチェックしているところを見ると、仕事は機械だけでできるものではないのだと改めて考えることができた。誰でもできる仕事でないというところがとても魅力的に思えたし、私も今後就職したとき、私しかできない仕事ができればいいなと思った。話を聞く中で1番印象に残ったことは、“欲しいと思っているお客さまは良いものが欲しいと考えているのでこだわりに応える”とおっしゃっていたことだ。新しいものをつくって話題性や流行にのるということだけでなく、大事にしてくださっているお客さまのこだわりに応えるということが仕事をする上での使命になっているのだなと感じた。企業見学で工場を見るだけでなく生産者の想いからも多く学ぶことができた。

 

(教育学部4年女子)
 ハヤシ商事さんではポケットティッシュやトイレットペーパーなど、日頃の生活で使っている紙製品の作られる工程を見せていただき、とても興味深く面白かったです。バラの模様の透かしの入ったトイレットペーパーなどは、時折見かけるとなんだか感動しますが、高知の昔ながらの和紙づくりの技術が活かされているとお聞きし、やはり高度な技術があってきれいなものが作られているのだなと思いました。キャラクターのポケットティッシュ等も、小さい頃に使ったことがありますが、高知で作られているとは知らなかったので驚きました。これからはどこの会社でどんな製品が作られているのか気にしていきたいなと思います。高知という、交通の便が良いとは言えない場所だからこそ大量生産ではなく、付加価値のある少し高級な製品を作る様になったというお話をお聞きし、昔の方達は色々と苦労されたのだとは思いますが、その苦労のおかげで今の日常のささやかな喜びがうまれたのだなと感じました。

 

(企業の方)
 社会人になる目前の大学生にお会いする機会もなく、皆さんが素直に感想や疑問を言ってくださって、自分の仕事や会社、商品について改めて良いものを創ろうという意欲につながりました。評価をじかに聞く機会が少ない中、顔を見合わせて話す貴重な機会をいただけてうれしかったです。

 


 

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