海洋コア総合研究センター臼井特任教授らの研究チームが本州近海の斜面に厚いコバルトリッチクラストの広がりを確認

2017年6月7日

 海洋コア総合研究センターの臼井朗特任教授は、海洋研究開発機構(JAMSTEC)、茨城大学及び筑波大学と共同で、戦略的イノベーション創造プログラム(SIP)の課題「次世代海洋資源調査技術(海のジパング計画)」の一環として、我が国近海の拓洋第3海山の北斜面において、将来の鉱物資源として注目されるコバルトリッチクラストの調査を実施しました。
 今回の調査では、コバルトリッチクラストが水深1500mから5500mの斜面一帯に広がり、一部は13cmを超える厚さに達していることを発見しました。この結果は、SIPで構築しているコバルトリッチクラスト資源の形成過程に基づく予測(高知大学公募プロジェクト)と一致するものであり、コバルトリッチクラストの効率的な調査手法の提案に向けて大きく前進したことを裏付けています。
 拓洋第3海山は、房総半島の東南東約350km沖に位置する平頂海山です。このような、本州近海の排他的経済水域の海山がコバルトリッチクラストに覆われていることが確認されたのは初めてです。さらに、厚いコバルトリッチクラストが多数採取されたことから、拓洋第3海山は、コバルトリッチクラストの産状や形成・成長プロセスなどの成因解明のための調査海域として非常に貴重であるだけではなく、将来の調査技術・開発技術の実験の場としての利用も期待できます。

 

詳細は、以下のPDFをご覧ください。

本州近海に位置する拓洋第3海山の水深1500m~5500mの斜面に厚いコバルトリッチクラストの広がりを確認.pdf(815KBytes)

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