免疫難病センターの研究論文が米国癌学会誌『Cancer Research』に掲載されました

2017年12月1日

 医学部附属病院免疫難病センターの平松宏祐特任助教、仲哲治教授らの研究グループは、大阪大学大学院医学系研究科産婦人科学教室との共同研究により、卵巣癌に高発現する細胞膜タンパク質lipolysis-stimulated lipoprotein receptor (LSR)を定量的プロテオミクス手法によって同定しました。LSRを高発現する卵巣癌患者群は、LSR低発現患者群と比較して有意に予後不良であったため、LSRが卵巣癌の病態に関与する分子と考えられます。卵巣癌細胞の培養実験により、LSRを介してVLDLなどのリポタンパク質が細胞内に取り込まれると、細胞増殖が促進されることを明らかにしました。さらに、LSRに対する特異的なモノクローナル抗体を独自に開発し、卵巣癌モデルマウスに投与することで、抗LSR抗体が癌細胞へ脂質の取り込みを阻害し、抗腫瘍効果を発揮することを明らかにしました。

 本研究では、エネルギー源として糖を活用することが知られている癌細胞が、低栄養状態においては、LSRを介して細胞外の脂質を取り込み、脂質をエネルギー源として活用することを解明しました。本研究成果から癌の病態における脂質代謝の役割の解明が進むとともに、LSRを標的とした抗体医薬が新たな治療法開発に結びつくことが期待されます。
 これらの研究成果は、平成29年11月29日付、米国癌学会誌『Cancer Research』にオンライン掲載されました。

 

論文名: Anti-LSR monoclonal antibody inhibits tumor growth of human epithelial ovarian cancer via inhibition of lipid uptake

    抗LSR抗体は脂質取り込みの阻害を介して卵巣癌細胞の増殖を阻害する

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