髙知大学医学部 老年病・循環器内科学

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若手医師の声

若手医師の声

老年病・循環器内科について
当診療科に所属する若手医師を対象に、
当医局への入局を決めた理由や今後の目標などについて語っていただきました。
入局を検討している方は是非参考にしてみてください。
参加スタッフ
進行・質問
宮本 雄也 
[医師9年目/入局7年目(高知県出身)]
   
北代 亮太郎 
[医師5年目/入局3年目(高知県出身)]
髙畑 翔太 
[医師5年目/入局3年目(岡山県出身)]

宮本:
なぜ、医者を目指したの?

北代:

 両親が自宅で歯科医をしていて、小さい頃から両親が働く姿をみていました。歯科医と医師とで業務は異なるけれど、長年患者さんを診て、医師・患者関係を築いている両親の姿を見ていると、自分も長く患者さんに寄り添った医療を行いたいと考えるようになり、医師を目指しました。

髙畑:

 僕は父親が医師ですが、父の働く姿を実際に見た事はありませんでした。小学生の時、ある学校行事で怪我人が出た際に初期対応をしている父親の姿をみて、「格好いいな」と思ったことが医師を目指すきっかけとなりました。
あとは中学・高校時代に一緒に勉強していた友人も医師を目指していて、一緒に頑張ろうと思えたことも大きかったです。

宮本:
どうして、循環器科を選んだの?

北代:

 僕は、医師として、患者さんを総合的に診たいという思いがあって、それを実現するにはどこで働くのが良いのか分からず悩んでいました。
循環器科は心臓や血管を扱う診療科であると認識されていると思いますが、循環器疾患は加齢がひとつのリスクとなる疾患が多く、必然的に循環器科は高齢の患者さんが多い診療科です。
当診療科の患者さんも高齢者が多く、ほとんどの患者さんが循環器疾患以外の疾患も抱えています。患者さんの病気、暮らしを良くするためにはそれら全てをしっかり考え、マネージメントしていかなければなりません。そこに、僕が目指す“患者さんを総合的に診る”ということがあるように思い、魅力を感じたため循環器科を選びました。
また、循環器科は、血管カテーテル治療、不整脈治療、心エコーなど、サブスペシャリティーがあり、それら技術を生かしながら患者さんを治療できるというところにも魅力を感じました。


髙畑:

 僕は、学生の時すでに循環器科医になることを決めていました。医学部5年生の実習の時に急性心筋梗塞で搬送されてきた患者さんへの緊急カテーテル治療をみて、格好いいなと憧れを持ちました。循環器科はその時の治療だけではなく、つまりはカテーテルをして終わりではなく、その後も患者さんをずっとフォローし、患者さんの人生に関わっていく診療科だなと思いました。それぞれの患者さんの、死に向かっていくベクトルを点で治して、その後もその人の人生に関わっていく診療が格好いいなと思い循環器科を選択しました。

宮本:
当診療科(老年病・循環器内科)に入局してどう?

北代:

 現在入局して3年目ですが、入局した最初の数ヶ月は業務に不慣れで、あたふたした忙しい日々を過ごしていました。しかし、上級医に熱い指導をしてもらい、足りないところを補ってもらい、成長させてもらったと感じています。
昨年1年間は幡多けんみん病院で勤務していました。そこでの救急当直は、どんな疾患の患者さんが来るか分からない状況ですが、緊急の患者さんへの対応において当診療科で指導してもらったことがたくさん生かせました。入局して学んだことが、地域の病院で生かせた1年間であったと実感しました。

髙畑:

 予想はしていましたが、忙しいのは間違いないです。ずっとてんやわんやしている状況ではありますが、ふとしたタイミングで、「あ、これ前できなかったけど、今できるようになっている」と、最近やっと思えるようになりました。入局を決めた時、北岡教授から「うちの診療科に入局したら悪い医者にはしない」と言われました。これがそういう力なのかなとすごく感じていて、それを下の先生達にも続けていけたらと思っています。
僕も昨年1年間は高知県立あき総合病院に勤務していました。もちろん、大学病院で学んだ知識や経験が役立ったこともありますが、逆に向こうで教わって今大学病院で生かせていることもあります。地方病院と大学病院を行き来することは技術にしても経験にしても、どこで蓄えてどこで使うかの連携がしっかり取れていることが当診療科の魅力かなと感じています。

宮本:
今、入局して3年目で難しいかもしれないけど、今後これを頑張るとか、こういうふうになりたいなとかある?

北代:

 昨年1年間地方病院で勤務をして、地方病院では循環器科医が少なく、上級医に気軽に相談できる大学病院とは違って、ある程度自分で判断しなければならない時が多くありました。しかしそれでもやはり自分一人では対応しきれず、上級医を頼ることがありました。今後はさらにカテーテル検査やエコー検査、血管治療や不整脈治療の基本的な手技に関しては自立してできるように、また下の先生に指導できるような技術・知識をつけて、今度自分が地方病院に勤務する際には、医療の中心となって引っ張っていけるように頑張りたいです。


髙畑:

 僕はもともと、医学部に入学した時から地域医療に興味がありました。医師になって当診療科に入局して、幡多や安芸などの、地方病院で勤務する機会に恵まれている中で、昨年1年間のあき総合病院での勤務は自分が勉強をさせてもらったという感じが強いです。今後は、地域の方々に還元していかなければならないと思っています。医療における検査や治療はもちろん、往診などの地域の中での取り組み、また医療だけでなく福祉や介護の体制の整備にも興味があるのでその点においてもしっかり地域に還元できる医師になりたいと思っています。

宮本:

 2人とも地方病院に行くことを踏まえて、自分のスキルアップとかいうことを考えてくれていて頼もしい限りだなと。そのためのサポートをしていかなければならないなと感じています。

宮本:
最後に、これから循環器科、もしくは当診療科への入局を考えてくれている学生・研修医に向けて、メッセージを一言ください。

髙畑:

 研修医と喋っていると循環器は苦手だという人がいます。そういう人が無理して循環器を得意になろうとする必要はないと思いますが、少しでも循環器に興味があるのであれば、当診療科に入局をして、損をすることは絶対にないと思います。興味のある人には積極的に当診療科をアピールしていけたらと思いますし、入局していただけたらありがたいなと思います。ぜひ、お待ちしています。

北代:

 患者さんを診るにあたって、得られる経験・知識は、患者さんの数だけが大事ではなく、どれだけ深くその患者さんに関わることができるかの“診療の質”が大事だと思います。大学病院は、市中病院ほどの患者数はいませんが、当診療科は特に、上級医からの教育・指導によって良い“診療の質”を保ちながら、自分の知識・技術を身につけることができるところだと思っています。循環器に興味があったとしても、ちょっと忙しそうとか、難しそうとか、そのようなことで悩んでいる人は、当診療科であればどんな人でも医師として成長できますし、それらのマイナスポイントを上回る技術や知識が得られると自身を持って言えるので、ぜひ入局していただいて、一緒に頑張っていきましょう。


宮本:

 ありがとうございます。若手といっても入局して3年目ですが、みんなで協力して高知県の医療を盛り上げて頑張ってやっていけたらいいなと思っています。