病棟薬剤業務

1.病棟薬剤業務室の主な業務

(1)病棟薬剤業務を円滑に行うための支援
(2)現在行っている病棟薬剤業務の評価
(3)薬剤に係るプレアボイド情報の把握と周知
(4)入院抗がん剤等の無菌調製
(5)新人職員への教育啓蒙
(6)研修生及び実習生の指導

2.業務内容

平成6年1月に特定機能病院の指定を受けたことから、病院薬剤業務はこれまでの外来調剤中心から、病棟業務への参加がより強く求められるようになりました。当院では、平成4年に老年病科を対象として病棟活動を開始し、その後、順次対象診療科を増やし、全診療科およびNICU、ICUに薬剤師を派遣し、診療科のカンファレンスや回診にも参加して患者さんの薬物療法を支援してきました。

平成24年度の診療報酬改訂において、薬剤師の病棟薬剤業務実施加算が新設され、薬剤師が全病棟において薬物療法の質的向上および他の医療従事者の負担軽減するに資する業務を実施することが求められるようになりました。当院でも、平成25年4月より、試行的に病棟薬剤業務を3病棟(産科婦人科病棟、消化器内科病棟、血液・呼吸器内科病棟)において開始後、順次拡大を行い、平成28年10月からはすべての一般病棟で病棟薬剤業務を実施しています。
病棟業務の推進及び効率化・省力化を目的として、薬剤部門サーバを設置し、Web環境を利用した医薬品データベースや持参薬鑑別システムを構築すると共に注射薬システムも更新しました。その結果、内服薬同士の相互作用の確認だけでなく、内服薬と注射薬の相互作用の確認や流量と流速の確認も簡便に行える体制となりました。また、持参薬鑑別報告書の作成から患者との初回面談、医師への処方提案の流れがスムーズになっただけでなく、電子カルテでの持参薬鑑別報告書の保管が可能となり、スタッフ間の情報共有がスムーズになりました。
また、現在抗がん剤の無菌調製業務を、薬剤部員全員が病棟薬剤業務として行っており、平成25年4月からは休日の入院抗がん剤の無菌調製も施行しています。