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メンバー一覧
山本 裕二 (Yuhji Yamamoto)
教育研究部 自然科学系 理学部門 准教授

■専門分野
古地磁気学, 岩石磁気学

■主な研究テーマ
古地球磁場変動の解明
古地球磁場強度測定法の開発・改良
環境磁気学的アプローチによる古環境変動の解明

■担当講義
地球科学概論I(共通教育, 朝倉キャンパス)
古地磁気学(理学部専門科目)
ケーススタディIV(理学部専門科目)

研究室PR・学生へのメッセージ
我々が生活の基盤としている地球表層は大陸・海洋・大気のみから成り立っているわけではなく,地球磁場もその構成要素として重要です.たとえば,地球磁場は,太陽から吹き付ける太陽風などの高エネルギー放射線に対するバリアーとしての役割を果たし,そのおかげで,地上における私たち人類を含む生物の活動が可能となってきました.科学・技術が発達した近年では,無数の飛行機や人工衛星が地球上空を飛び交うようになり,それらに対するバリアーとしての働きも見逃すことはできません.

しかし,地球磁場は時間的に安定ではなく,様々なタイムスケールで変動します.その最たるものが地球磁場の逆転で,約78万年前に最後の逆転を起こし現在の状態に至っています.この78万年間にも,逆転には至らなかったものの,類似した現象(地磁気エクスカーション)が何回も起こっていたことが明らかになってきました.最近の研究によって,地磁気逆転や地磁気エクスカーションの期間中には,地球磁場の強さが現在の1/10にまで減少していたことも明らかになってきており,つまり,地磁気バリアーの機能が大幅に低下する時期がしばしばあったということが分かってきました.地震・火山による自然災害は100-1000年程度の間隔で繰り返され社会の関心も高いですが,1000-10000年程度の繰り返し間隔を考えると,地磁気強度低下による地磁気エクスカーションや地磁気逆転も大変大きな自然災害となり得るわけで,注意を払う必要があります.

このようなダイナミックな地球磁場変動の姿は,主に1990年代以降の研究によって明らかになってきました.しかし,とくに地球磁場「強度」変動の姿については,まだまだ未解明な部分が数多く残されています.今後の変動を予測する上でも,過去の地球磁場「強度」変動の研究を進めることは大変重要です.

■社会活動など
 

■卒業大学及び大学院
1997年3月
東京工業大学 理学部 地球惑星科学科卒業
1999年3月
東京工業大学大学院 理工学研究科 地球惑星科学専攻 修士課程修了
2002年3月
東京工業大学大学院 理工学研究科 地球惑星科学専攻 博士課程修了 博士(理学) 

■所属学会
日本地球惑星科学連合
地球電磁気・地球惑星圏学会
アメリカ地球物理学連合(AGU)

■主な業績
●Yamamoto Y., and Shibuya H., Tanaka H. and Hoshizumi H. "Geomagnetic paleointensity deduced for the last 300 kyr from Unzen Volcano, Japan, and the dipolar nature of the Iceland Basin excursion", Earth Planet. Sci. Lett., 293, 236-249, 2010. [abstract]

●Yamamoto Y., and Shaw J. "Development of the microwave LTD-DHT Shaw method for absolute paleointensity determination ", Phys. Earth. Planet. Inter., accepted, 170, 15-23, 2008. [abstract]

●Yamamoto Y., and Hoshi H. "Paleomagnetic and rock magnetic studies of the Sakurajima 1914 and 1946 andesitic lavas from Japan: A comparison of the LTD-DHT Shaw and Thellier paleointensity methods ", Phys. Earth. Planet. Inter., 167, 118-143, 2008. [abstract]

●Yamamoto Y., Tsunakawa H., Shaw J., and Kono M. "Paleomagnetism of the Datong monogenetic volcanoes in China: paleodirection and paleointensity during the middle to early Brunhes Chron", Earth Planets Space, 59, 727-746, 2007. [abstract]

●Yamamoto Y., Ishizuka O., Sudo M., and Uto K. "40Ar/39Ar ages and palaeomagnetism of transitionally magnetized volcanic rocks in the Society Islands, French Polynesia: Raiatea excursion in the upper-Gauss Chron", Geophys. J. Int., 169, 41-59, 2007. [abstract]

●Yamamoto Y., Yamazaki T., Kanamatsu T., Ioka N., and Mishima T. "Relative paleointensity stack during the last 250 kyr in the northwest Pacific", J. Geophys. Res, 112, B01104, doi:10.1029/2006JB004477, 2007. [abstract]

●Yamamoto Y. "Possible TCRM acquisition of the Kilauea 1960 lava, Hawaii: failure of Thellier paleointensity determination inferred from equilibrium temperature of the Fe-Ti oxide", Earth Planets Space, 58, 1033-1044, 2006. [abstract]

●山本 裕二, 綱川 秀夫. 「絶対古地球磁場強度測定法の進展と新方法による過去500万年間の平均地球磁場強度 −現在の地磁気は異常に強い?−」, 地学雑誌, 114, 161-173, 2005. [pdf (284KB)]

●Yamamoto Y., and Tsunakawa H. "Geomagnetic field intensity during the last 5 Myr: LTD-DHT Shaw palaeointensities from volcanic rocks of the Society lslands, French Polynesia", Geophys. J.Int., 162, 79-114, 2005. [abstract]

●Yamamoto Y., Tsunakawa, H., and Shibuya, H. "Palaeointensity study of the Hawaiian 1960 lava: implications for possible causes of erroneously high intensities", Geophys. J. Int., 153, 263-276, 2003. [abstract]

●Yamamoto Y., Shimura K., Tsunakawa H., Kogiso T., Uto K., Barsczus H.G., Oda H., Yamazaki T., and Kikawa E. "Geomagnetic paleosecular variation for the past 5 Ma in the Society Islands, French Polynesia", Earth Planets Space, 54, 797-802, 2002. [abstract]