海からの薬の探索を目指す新しい技術の開発
海洋生物、特に渦鞭毛藻や貝類からのがんや認知症などの治療薬リード化合物の探索研究に加えて、動物用磁気共鳴イメージング(MRI)装置を用いて治療効果を可視化する技術による、治療薬候補の新しい評価・探索法の開発を目指した研究を行なっています。
海洋生物、特に渦鞭毛藻や貝類からのがんや認知症などの治療薬リード化合物の探索研究に加えて、動物用磁気共鳴イメージング(MRI)装置を用いて治療効果を可視化する技術による、治療薬候補の新しい評価・探索法の開発を目指した研究を行なっています。

海岸やその他の水域に生息する動物を対象にして、フィールドでの詳細な観察や実験環境での観察を通して生活様式の解明を行います。また、遺伝子解析や生物多様化のメカニズムの解明に挑みます。

ゲノムは生物のもつ遺伝情報の全体を指す言葉で「生命の設計図」ともいわれるように、生物の形態や機能に関する多くを司ると考えられていま す。研究対象生物種のゲノムDNA配列解読をはじめ、各種ゲノム情報を解析することで、生物の持つ力、周辺生物種との関係性の理解を進めていきます。

海藻は、光と海水とCO₂だけで増え続ける、環境にやさしいバイオマスです。緑藻のミナミアオノリは、わずか1日で約4倍という世界屈指の速さで殖える海藻です。私たちは、このミナミアオノリを陸上養殖で無限に増やし、さらに養殖方法を工夫することで、世界で初めて緑藻からゼリーをつくることに成功しました。このゼリー素材を、健康食品や肌を整える化粧品原料へと展開する研究開発を進めています。あわせて、環境を精密に制御して安定生産を実現する陸上養殖技術の開発にも力を注ぎ、天候や海況に左右されない、持続可能な供給体制を築いています。小さな海藻が、産業と地球環境の未来を変えていきます。

現在、海のプラスチックごみが大きな社会問題になっており、2050年には海洋でプラスチックの重量が魚の重量を超えるとも言われています。プラスチックの中で最も多く生産されているのが、「アルカン」と呼ばれる構造をもつ、ポリエチレン(PE)やポリプロピレン(PP)です。直鎖のポリエチレンの構造が微生物で分解されることはよく知られていましたが、分岐が多いポリプロピレンの構造が微生物で分解されるかどうかは不明でした。私たちはポリプロピレンが生分解されるということを、液体化した短いポリプロピレンとGC-MSという解析装置を用いて、2023年に世界で初めて実証することに成功しました。