男性の”性の健康”は一様ではない 全国約4,800人の調査から複数のタイプを特定

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医学部泌尿器科学講座の吉村理愛医員と、医学部附属病院骨盤機能センターの清水信貴准教授らの研究グループは、日本性機能学会が2023年に実施した全国調査のデータを詳しく分析しました。この研究成果は国際学術誌『International Journal of Urology』に掲載され、2026年9月24日に電子版が公開されました。

性交が少ない人は、性欲も低いのでしょうか?
研究グループは、全国調査に回答した20~79歳の男性5,735人を対象に分析しました。性交や自慰の頻度、朝の勃起、性欲の強さなど複数の項目を組み合わせ、回答の傾向が似ている人どうしをグループに分けました。

その結果、男性の性的活動は次の四つのタイプに分かれました。
・性欲が低く、性交もほとんどないタイプ(37.3%)
・性欲はあるが、性交はほとんどないタイプ(25.8%)
・性欲は中程度で、性交があるタイプ(14.7%)
・性欲が強く、性交もあるタイプ(22.1%)

注目されるのは、約4人に1人が「性欲はあり、朝の勃起もみられるのに、性交はほとんどない」タイプだったことです。つまり、性交が少ないからといって、必ずしも性欲が低いとは限らないことが分かりました。

【世帯年収との関係】
世帯年収を回答した4,824人で分析したところ、年収が高い人ほど、性交があるタイプに当てはまりやすい傾向がみられました。一方、「性欲はあるが、性交はほとんどない」タイプについては、年収との間にはっきりした関係はみられませんでした。

【今後への期待】
本研究は、性交の回数だけでは男性の性のあり方を十分に捉えられないことを示しています。今後は、性欲やさまざまな性的活動、生活の背景まで含めて、男性の性の健康を理解する研究につながることが期待されます。

なお、今回の結果はある一時点の調査に基づくものです。年収が高くなると性的活動が増える、といった因果関係を示したものではありません。

論文名: Household Income and Sexual Activity Patterns Among Japanese Men: A Latent Class Analysis of a Nationwide Survey
和訳: 日本人男性における世帯年収と性的活動のパターン:全国調査を用いた潜在クラス分析

詳細:Household Income and Sexual Activity Patterns Among Japanese Men: A Latent Class Analysis of a Nationwide Survey – Yoshimura – 2026 – International Journal of Urology – Wiley Online Library

医学部泌尿器科学講座ホームページ:https://www.kochi-u.ac.jp/kms/hs_urol/
医学部附属病院骨盤機能センターホームページ:https://www.kochi-u.ac.jp/kms/hsptl/medical/division/pelvic.html