現場の声

外科医になりまず取得を目指す資格が外科専門医!
若手の先生方に現在の職場環境と外科の魅力、
専門医取得に向けた取り組みについて尋ねてみました。
外科に興味がある人は必見です。
現場の声 Dr. Marui
 現在高知大学附属病院で研修しています。私を含めて医局への同期入局は3人いて、研修させていただく病院は教授と相談の上で個人の希望に合わせて決定しています。私ともう1人は高知大学医学部附属病院、別の1人は近森病院で専門研修を開始しました。
 高知大学医学部附属病院の消化器外科では、大きくは上部消化管・下部消化管・肝胆膵のグループに分かれて診療を行っています。
 それぞれのグループは、卒後20年目以上・卒後10~20年目・卒後5~10年目・卒後3~4年目が各1~2人で構成されていて、様々なレベルの指導を受けられる体制となっています。
 私は下部消化管グループ、同期のもう1人は肝胆膵グループに所属し、主に病棟業務と手術に携わっています。悪性腫瘍の予定手術日が火曜・木曜となっていて、主に手術で1日が終わります。他の日は、消化管造影やドレーン造影の検査を行ったり、鼡径ヘルニア・胆嚢炎などの良性疾患の手術に入ったりします。そのため、大学病院とはいえ、手術に入らない平日はだいたい週に1日くらいとなっています。
 外科専門医取得のためには消化器以外に、乳腺、呼吸器、心臓・大血管、末梢血管、頭頸部・体表・内分泌外科、小児外科の手術への参加(術者ではなくてもよい)がそれぞれ10件ずつ必要となっています。まだ入局して日が浅いこともあり、別の診療科(心臓血管外科や呼吸器外科)は回っていません。ただし、大学内で連携が取りやすいため、手術の予定がない日には心臓外科の手術へ入らせていただいて経験症例数を増やしています。
 外科学講座外科は、女性外科医の育成や子育て支援、最近話題の働き方改革にも力を入れている医局です。そのような背景があるためか、私の様な高齢外科医志望者も暖かく迎え入れていただきました。様々な不安要素は、相談することで解消できることも意外と多いです。
 外科への興味があるなら、是非とも一度医局へ連絡してみて下さい。
現場の声 Dr. Ishida
 2020年4月から若手が1人増え、上級医2人、若手3人の5人体制になりました。手術は年間450~500件程度で、消化器外科に加えて気胸などの呼吸器外科手術や、非常勤の乳腺外科の先生と一緒に乳腺の手術も行っています。
 今年受験予定だった筆記試験はコロナウィルスの影響で試験日が未定となっていますが、問題集を解いて勉強中です。また、受験に必要な手術経験目標については、胆のう炎や虫垂炎、ヘルニアなど多数執刀させていただき、4年目を終えるまでに達成できました。
 今後は、様々な領域の手術を経験し、一つ一つ技術、知識を身に着けていきたいと思います。 また、専門医を取得したあとに進むサブスペシャリティについてはまだ決めかねているので、しっかり考えていきたいと思います。
現場の声:若手医師 Dr. Kawanishi
 専門医は最短で卒後5年で取得できますが、決められた数の手術症例の登録と筆記、面接試験の突破が必要です。高難度手術が多い大学病院で若手が多くの執刀を経験することは難しいですが、関連病院に勤務する機会があれば問題ありません。当科では早い時期に関連市中病院で研修を行うので、若手にも多くの執刀機会があります。面接、筆記試験はとにかく勉強するしかありません。
 まだ入局して3年目ですが、とてもやりがいのある仕事だと思います。手を動かすのが好きな人、消化器外科、乳腺内分泌外科、小児外科だけでなく、総合外科や救急救命医などにも興味がある人にはオススメです。なんとなく、キツイ、コワい、男クサいといったイメージがある外科ですが、外科なら安心です。スタッフの先生は見た目以上にフレンドリーで、女性医師も多く清潔です。少しでも興味がある人は実習、研修で外科を選択して、内から外科医の姿をみてください。きっと外科医のイメージが変わるはずです。
現場の声 Dr. Fujisawa
 初期研修修了後、高知大学医学部外科学講座外科1に入局しました。6〜7年目に約1年間の産休・育休を取得した以外はずっと大学で修練しています。入局後は各グループを3ヶ月ずつローテートし、入局1年目の最後には我儘を言って別の医局に属する呼吸器外科および形成外科でも研修させていただきました。
 外科専門医取得にあたって、まず必要なのは症例の経験です。大学は術者と外傷が貯まりにくいので、先輩方にアピールしてラパコレやヘルニアで症例数を稼ぎました。もちろんメジャー手術や緊急手術でも執刀機会がありますのでしっかり準備してその時に備えましょう。症例数が足りたなら・・・あとは勉強あるのみです。
 予備(筆記)試験の時は外科に進んだ同級生が集まりますので、前夜は集まってお酒を酌み交わし積もる話に花を咲かせました。みんなそれぞれの地で頑張っているなあとモチベーションが上がります。二日酔いに注意です。翌日、試験会場のロビーには大量の外科医のヒヨコたちが集まって各々参考書を開いており一種異様な光景でした。人が多すぎて前日一緒に飲んだ友達は見つけられませんでしたが、それぞれ合格したようです。試験は100問、自分の知識の未熟さを思い知らされます・・・合格通知が届いた時はほっとしました。翌年の本試験は面接で、臨床的な設問に答えたり自分の業績について説明したりといった内容でした。チーム医療を意識して答えるのがポイントです。
 育児休業中に外科専門医を取得し、復帰してまもなく1年になろうとしていますが、私が働けているのはグループの皆さんと夫の協力があってこそだと日々感じています。下部消化管グループは業務がなるべく勤務時間内に終わるよう意識しており、休日は当番1人が回診するシステムなので自分の時間も持つことができます。最後まで手術に入れないこともありますが、パーツ教育の考えで途中交代となっても執刀機会を確保していただいています。週に2日程度当直や時間外診療をできる曜日を決め、その時間は夫が仕事を調整して子供の面倒をみています。臨床や勉強に割ける時間は以前より減りましたが、その分メリハリをつけて集中して取り組めるようになったと感じます。
 現在は消化器外科専門医を目指して勉強中です。先輩方のご指導のおかげでどうにか症例数と業績をクリアすることができ、あとは試験合格を目指して勉強あるのみです。普段の診療では手術や治療や検査の一つ一つに集中しがちですが、資格の勉強は全体を俯瞰して知識を整理する大変有意義な時間だと思います。これから先も一生勉強だと思いますが、一つずつ自分のものにしてステップアップしていきたいと思います。