高知大学大学院 総合人間自然科学研究科 修士課程 医科学専攻ヘルスケアイノベーションコース

2021年4月1日(木)新コース開設

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履修等について

■ 修了要件
医科学専攻に2年以上在学し、専攻の定める開設科⽬から30単位以上を修得し、かつ、必要な研究指導を受けたうえ、修⼠論⽂に関する審査及び試験に在学中に合格することとします。ただし、在学期間に関しては,審 査のうえ、優れた業績をあげたと認められる者については、1年以上在学すれば⾜りるものとします研究指導においては、研究指導教員として本コースの指導教員の他、必要に応じて研究テーマに対応した他コースの教員も指導教員として学⽣の指導にあたり、個々の教員による個別指導と複数による合同指導を織り交ぜて進めます。
■ 履修⽅法
専攻共通科⽬及び特別研究科⽬ 18単位(必修)
コース別科⽬ 12単位以上(コース別科⽬から必修科⽬を含めて12単位以上を履修する。)
計 30単位以上
※特別研究は論⽂指導を主体とする。
■ 社会⼈に関する授業の特例
現職者の強い⽣涯学習ニーズへの対応や多様な学習の機会を提供するために、⼤学院設置基準第14条の規定を活⽤した「昼夜開講制」を導⼊して、社会⼈特別選抜枠を設けて社会⼈に配慮します。
週末の集中講義の実施や授業の⼀部をオンライン授業で受講する等、現職者に教育及び研究等のできる環境整備を図るものです。
5学位の授与
修⼠(医科学)の学位が授与されます。

⻑期履修学⽣制度について

総合⼈間⾃然科学研究科医科学専攻(修⼠課程)の修業年限は2年を標準とします。 職業を有している等の事情で履修可能な授業単位数や研究指導を受ける時間が制約され、標準修業年限の2年では⼗分な研究時間が確保できない、また、2年を超えてしまっては授業料が余分にかかり、経済的に負担になるという⽅のために、標準修業年限の2年を超えて計画的な履修を可能とした⻑期履修学⽣制度を実施しています。

この制度により授業料は、標準修業年限の2年間で⽀払うべき総額を、計画的な履修を認められた期間内で均等に分割して⽀払うこととなります。 また、この制度は、⼊学後の事情の急変(就職,転勤等)にも対応し、事情によっては、⻑期履修期間の変更(短縮、再延⻑)を認められることもあります。

この制度の適⽤を希望する場合は、申請書類により定められた期限までに申し込んでください。

<問い合わせ先>
⾼知⼤学医学部・病院事務部 学⽣課⼤学院係
電話 088-880-2263

授業科⽬表(授業科⽬及び単位数)

  • ※ 授業形態の○内の数字は、単位数の内訳を示す。
  • ※ 科目名の * は開放科目を示す。
授業科⽬表

講義等の内容

専攻共通科目

授業科目名
講義等の内容
医学英語
医科学に必要な基本的で実際的な英語運用力を修得します。
*研究者と診療の科学(臨床医学概論)
医学を学んでいない学習者が、医学の学問的体系の礎となる臨床を理解し、医学研究に対するモチベーションを高めるために、臓器別に、比較的頻度の高い代表疾患と、その診断に至る過程の概要を知り、治療戦略を学びます。
*人体の構造と発生(人体形態学)
人体を構成する細胞の形態及び細胞からなる上皮組織、結合組織、筋組織、神経組織について学習し、人体の基本的構造について理解を深めます。
*人体の正常の生命過程(人体機能学)
循環、呼吸といった生命維持に不可欠な機能がどのように巧みに調節され、全体として恒常性が保たれているのかについて学びます。個体はこのような基本的な生命活動を保ちつつ、一方では外界の状況をいかに的確に認識し、それに応じて目的にかなった運動を形成し、制御しているのかについて理解します。さらに、このような学習を通して機能統合の考え方や系統的な科学的思考方法を習得します。
*疾患の原因・成立機序・病態と転帰
(病理病態学)
炎症、腫瘍、循環障害や物質代謝障害による疾患及び進行性病変などについて、その原因、成立機序、病態や転帰を病理形態学を基盤として学びます。また、ヒトゲノムプロジェクトによって得られた網羅的遺伝子情報と医療との関わりについて学習します。
*社会・環境と医学(社会医学)
人間の健康に影響を持つさまざまな環境要因と健康障害防止のための社会的方策、また、健康問題に関連する法律上の課題とその対応について、事例を通して学習します。併せて、環境要因による健康影響の解明や効果的な方策検討のための研究方法について、概要を学びます。
*医科学における心と倫理
生命の尊厳を尊重した医科学研究を行うために、心と倫理を検討する方法を学びます。患者の心理、心情を理解し、さまざま観点から、医療倫理、生命倫理を尊重し実践できる態度を身に付けます。
医科学特別研究(研究計画立案)
教員の指導のもとに研究テーマを設定し、実験研究を行い、修士論文を作成します。
医科学特別研究(実験・調査)
教員の指導のもとに研究テーマを設定し、実験研究を行い、修士論文を作成します。
医科学特別研究(ゼミナール)
教員の指導のもとに研究テーマを設定し、実験研究を行い、修士論文を作成します。
医科学特別研究(論文作成)
教員の指導のもとに研究テーマを設定し、実験研究を行い、修士論文を作成します。
医科学特別研究(研究発表)
教員の指導のもとに研究テーマを設定し、実験研究を行い、修士論文を作成します。

ヘルスケアイノベーションコース科目

授業科目名
講義等の内容
医用工学
医工連携に関連の深い臨床工学、放射線、臨床検査、リハビリで用いる医療機器や基礎となる電気工学、電子工学、機械工学について学び、診断治療との関わり、医師・看護師とのコミュニケーションについて理解を深める。
医療統計学・データマイニング
医療に必要な統計の基礎を学び、統計解析ソフトである「R」および「Stata」を用いて統計分析、疫学統計、記述統計、単変量、多変量等を実習で学ぶ。また、データ解析の手法をビッグデータに応用して新知見を得るデータマイニングについて学ぶ。
医用システムデザイン工学
医用システム構築のため、システムデザイン工学の基礎、概要について学習し、臨床現場での管理方法、医療モダリティーの接続構成など、病院システムのプラットホームおよびネットワークの開発、構築について学ぶ。
イノベーション・レギュラトリーサイエンス
イノベーションに関する基本概念、学術的手法、産業政策等について学習し、新たな価値を創造するマインドについて学ぶ。また、新たに想像した知見、技術等を臨床応用すべく、医療に関する許認可制度ならびに医薬品医療機器等法などの関係法規、規格等について学ぶ。
医用画像工学・人工知能
医用画像工学、人工知能についての基礎・概要を学習し、AI技術を用いた画像診断、Texture解析、Radiomicsへの応用ならびにNeural Network Console、ImageJを用いた深層学習について学ぶ。
アントレプレナーシップ
医工連携を活かした起業のためのデザインシンキング論、マーケティング論、組織論、プロジェクトマネージメント論について学習し、ケーススタディから過去に発生した事例、起こりやすい事例等を分析し、疑似体験することによって教訓を学ぶ。
組織行動マネジメント・リーダーシップ
内部資源、リソースを最大活用するための組織管理、組織行動、リーダー論、ならびに組織横断的なチームマネージメントについて学ぶ。また、企業現場の見学ならびに開発エンジニア等とのディスカッションミーティングにより、実情の題材をもとに、個人と集団のパフォーマンス、労働安全を効果的かつ効率的に改善する行動的テクノロジーを学習する。
ロジカルシンキング・ラテラルシンキング
演繹法と帰納法の基本概念を学習し、医と工の融合に必要な物作りの思考、ロジカルシンキング、ラテラルシンキング、クリティカルシンキングなど、バイオデザインに必要なマインドについて学ぶ。また、イノベーションをもたらす手法であるデザイン思考を用いて、医療現場観察に基づく潜在的なニーズの探索、コンセプト創造、事業化までのステップをプロセス化し、医療機器の開発手法を習得する。
リスクマネジメント・クライシスマネジメント
病院、企業等における経営的なリスクマネジメント、クライシスマネジメント、情報マネジメント、医療安全マネジメントならびに政策、インフラ、災害等に関する公共のマネジメントを学習し、他領域における必要なリスクマネジメント・クライシスマネジメントについて学ぶ。
地域社会レジリエンス・地域医療エンパワメント
地域の社会・医療課題を医工連携でどう解決するかを考え、高齢化社会から生まれる産業、地域在住老年者の活動能力維持を目的とする縦断的フィールド医療について学習する。
医療政策・医療経済学
近年、根拠に基づく健康政策(Evidence Based health-Policy)の必要性が認識されるようになった。このEBHPは、国、自治体レベルだけでなく、さまざまな社会・集団における健康問題の対応、さらには医療関連分野の諸施設の運営にも活用されている。さらに、政策の運用にあたっては、経済的な効率や医療倫理への配慮も求められている。本科目では、政策決定で必要となるニーズ評価・対策の計画・効果の評価、医療の法体系などについて、基本的知識と技能を、事例を通して学習します。事例には、国内での地域保健医療や海外の医療政策に関する近年の課題を取り上げ、その背景と動向についても考察します。
フィールド調査:理論と実践
伝説のジョン・スノウは批判的な目で疾病とこれに影響を与える因子の頻度を観察し、記述することを通して、ロンドンのブロード街のコレラを制圧しました。フィールド疫学はあらゆる疾病の集積に対して有効な実務家のための科学でありツールです。
病院経営学講義
病院経営に必要な経営戦略、経営組織、財務・管理会計、リスク・マネジメント等の基礎知識を獲得します。またこれらの知識を病院経営にどのように応用すべきかについて、ケース・スタディ等を用いて議論します。※履修には一定の条件があります。
病院経営学演習
医療経営をケース(事例)を通じて議論しながら学ぶ「ケースディスカッション」授業を実施します。具体的な経営事例を通じて絶対解ではなく関係者の納得解を創出するプロセスを経験します。レクチャーのような座学ではなく、答えのない問いに対する「考える力」が要求され、受講生の積極的な参加が要求されます。授業内容は受講生のレベルに応じて変更することがあります。※履修には一定の条件があります。
高齢期の健康生活と医学研究 *
高齢者の健康的な生活をサポートするため、診療だけでなく社会生活の諸側面での医学的支援が図られ、そのための多様な研究が展開されている。高齢者の自立機能の評価と医学的介入、精神的健康の測定などを目標とする研究例を通じて、その意義や研究方法などを理解します。

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