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機構長挨拶

藤本 富一(高知大学 安全・安心機構長/教育学部 教授)

 「法の下の平等」を保障した日本国憲法が施行されてはや70年近い歳月が流れました。
 この間、男女の平等を実現するために様々な改革が行われてきました。
 法的な面だけに限っても、憲法改正に先立つ婦人参政権の実現、日本国憲法の制定、家制度を廃止し個人の尊厳と両性の本質的平等を基本理念とした民法改正、労働基準法における女性労働者の保護、女子差別撤廃条約への加入とそれに関連する男女雇用機会均等法の制定や国籍法の改正、そして男女共同参画社会基本法の制定等を挙げることができます。
 とりわけ男女共同参画社会基本法という名の「基本法」の制定は、この分野を国が重点分野であると考えていることを示しています。
 しかしながら、このような努力にもかかわらず現状は満足すべきものでしょうか。
 もちろん、女性の社会進出と地位の向上が着実に進化していることは間違いありませんが、遺憾ながら我が国の現状はいまだ理想からはほど遠い状況にあると言わざるを得ません。日本国憲法の制定に先立って婦人参政権が認められ相当な年月が経過したにもかかわらず、我が国の国会議員に占める女性の割合は世界的に見ても下位に低迷しております。女性の就業率は若いうちこそそれなりの割合を示していますが、出産や子育ての時期になると一気に低下します。女性が子育てその他の家事に忙殺されるからです。そして子育て終了後の社会復帰はリタイア以前と同じ条件というわけにはいかなくなっています。大学および研究者の世界でも、女性はいまだ少数派にとどまっています。
 人口の半数を占める女性の力が生かされていないことは、女性本人の自己実現を妨げるだけでなく、社会にとっても大きな損失です。女性が積極的に社会に参画できるような環境づくりを広範に進めていく必要があります。
 先に述べた男女共同参画社会基本法は男女がともに手を携えて参画できる社会を築くために国や地方公共団体、そして国民に努力を求めています。
 高知大学では平成24年4月に安全・安心機構が設置されると同時にその中に男女共同参画部門が置かれ、男女共同参画推進室を中心として大学における男女共同参画を実現するため各種啓発活動、講演会・シンポジウムの実施、制度の改善に取り組んでおります。まだまだ活動は緒に就いたばかりですが、男女共同参画の実現に最善を尽くす所存であります。なにとぞご理解とご協力のほどをお願いする次第です。