研修医・学生の方へIntern / Student

教授からのメッセージ

研修医、医学生のみなさん、高知大学産科婦人科のHPへようこそ。当科に少しでも興味を持ち、HPを訪れてくれたことを有り難く思います。

産科婦人科は他と比較し独特な診療科といえます。診療対象は女性に限られますが、周産期・腫瘍・生殖内分泌・女性ヘルスケアという4つの主要なサブスペシャリティを基盤として、ひとが生まれ、育ち、生き、そして老いていく過程すべてに携わることが出来る興味深い診療科です。扱う領域はそれぞれ「内科系」、「外科系」といった既存の分類では言い表せないほど多岐にわたっており、まさに女性の一生に寄り添う診療科といえます。直接男性を診療することはありませんが、当科では患者さんであるひとりの女性を中心とした家族全体の健康が大切と考えており、その意味では男性も含めたすべての方が診療対象になるのかもしれません。『産科婦人科=女性を診る科』というイメージが強いかもしれませんが、『家族を診る科』という言葉が一番しっくりくるのではないでしょうか。

高知大学産科婦人科学教室では、先に述べた4つのサブスペシャリティすべての専門医を擁し、それ以外にも臨床遺伝学や超音波学、胎児診断・治療学など近年発展著しい領域についても最先端の医療を学ぶことが出来ます。各領域ともに国内留学で専門性を学んだ医師が中心となり診療を展開しており、県外施設との人的交流も積極的に行っています。また、研究においては近年注目を集めている再生医療分野においていち早く脳性麻痺に対する臍帯血細胞移植の臨床応用を目指し取り組んでいるほか、子宮内膜症の病態解明と治療法に関する研究においても成果を上げています。

高知県は人口が少ないため希少疾患についての診療は大都市に譲りますが、その分限られた条件で正しく診断し、ベストな診療の道筋をマネジメントする能力は大都市の医師より遙かに求められます。むしろ高知という温かい土地で、一つ一つの症例を丁寧に学び医師としての人間力を高めることは、VUCA時代と称されるめまぐるしい世の中に対応するための大きな礎になるに違いありません。

このコーナーには、当科で学ぶことが出来る研修内容や、専門医・指導医である当科医師のアドバイスが記載されています。是非参考にしていただき、さらに興味が膨らんだ際には、是非直接当科に足を運んでください。産科婦人科医は決して楽な職業ではありませんが、当科医局員たちはいつもほがらかに、熱い気持ちをもって診療に取り組んでおり、患者さんとその家族をトータルにサポート出来る人間らしい医師の集団だと自負しております。是非その一員として多くの仲間が集うことをお待ちしております。