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フィリピン人修了生同窓会(PHILJAPKUS)

PHILJAPKUSとは

 PHILJAPKUS(The Philippines-Japan Association for the Kuroshio Science Promotion, Inc.)は,高知大学大学院博士課程黒潮圏海洋科学研究科(2004年度-2008年度入学生)および高知大学大学院博士課程総合人間自然科学研究科黒潮圏総合科学専攻のフィリピン人修了生により設立された同窓会組織です。

 フィリピンから台湾の東岸を北上して高知をはじめとする日本列島南岸域に到達する黒潮の流域圏を主なターゲットとし,社会経済,農業,水産物,その他の天然資源やそれらの関連分野に関する教育・研究のネットワーク拡大を目的とした非営利組織です。

 PHLJAPKUSの組織やメンバーの活動はFacebookサイトでもご覧いただけます。

logo

PHILJAPKUSのロゴはフィリピンと日本の国旗を抽象化したデザインとなっており,両国の教育・研究の普及に関する協力関係を表しています。波は,黒潮流域圏という両国の共通点だけでなく,持続的な振興を表しています。絡み合ったSampaguita(フィリピンの国花)と桜(日本を象徴する花)は,両国の長期にわたる友好関係を示しています。

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設立記念イベント(2021)
「黒潮圏科学の推進のための持続的協力(PHLJAPKUS)」のご案内

登録のご案内

登録はココからお願いします。

スケジュール

時間 内容 演者等
12:40 – 13:00
(13:40 – 14:00 JST)
登録 事務局
13:00 – 13:05
(14:00 – 14:05 JST)
祈りの時間 AVP
13:05 – 13:10
(14:05 – 14:10 JST)
Victor S. Soliman博士への追悼 AVP
13:10 – 13:15
(14:10 – 14:15 JST)
歓迎のメッセー 岩崎貢三
(高知大学教育担当理事・大学院総合人間自然科学研究科長)
13:15 – 13:45
(14:15 – 14:45 JST)
黒潮圏海洋科学研究科ならびに黒潮圏総合科学専攻修了生による発表 Alex P. Camaya博士(2017年3月修了)
President, PHILJAPKUS
Presentation of research activities
13:45 – 14:00
(14:45 – 15:00 JST)
Research on Ecophysiology in Seaweeds during and beyond Kochi University Jayvee Saco, Ph. D.
Batangas State University, Philippines
14:00 – 14:15
(15:00 – 15:15 JST)
Records of remarkable benthos in Tango Bay, Sea of Japan Yumi Henmi, Ph. D.
Kyoto University, Japan
14:15 – 14:30
(15:15 – 15:30 JST)
HEALTH BREAK AVP Presentation
14:30 – 14:45
(15:30 – 15:45 JST)
From a propagule to a growing mangal tree by the coast upstream of Kuroshio: Knowledge acquisition, co-creation and persuasion promoting rational coastal resource utilization, ecosystem services protection and sustainable development in Bicol Region Raul G. Bradecina, Ph. D.
Partido State University, Philippines
14:45 – 15:00
(15:45 – 16:00 JST)
Present and Future of Coral and Coral Communities in East Asia (Japan, Korea and Taiwan) Shashank Keshavmurthy, Ph. D.
Academia Sinica, Taiwan
15:00 – 15:15
(16:00 – 16:15 JST)
Induction of the PHILJAPKUS Officers Yoshinori Morooka
Professor Emeritus, Kochi University
Message of Support
15:15 – 15:20
(16:15 – 16:20 JST)
  Arnulfo M. Mascariñas, Ph. D.
SUC President IV, Bicol University
15:20 – 15:25
(16:20 – 16:25 JST)
  Angel Encarnacion, DMSc
Officer-in-Charge, BFAR 2
15:25 – 15:30
(16:25 – 16:30 JST)
  Laura T. David, Ph. D.
Director, UP-MSI
15:30 – 15:35
(16:30 – 16:35 JST)
  Clement Camposano, Ph. D.
Chancellor, UP Visayas
15:35 – 15:50
(16:35 – 16:50 JST)
Moving Forward Satoshi Kubota, Ph. D.
Head of Kuroshio Science program, Kochi University, Japan
Emma L. Ballad, Ph. D.
Lady of Ceremony

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Message from Alumni

Raul G. Bradecinaさん
~黒潮圏下流域における持続可能な地域づくりの実現

プロフィール (30th Mar. 2023)

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氏名: Raul Giga Bradecina
勤務先: パルティド州立大学,フィリピン
修了年度 2011

ブラデシナさんが2015年にパルティド州立大学の学長に応募した際,パルティド州立大学を知識を生み出す大学,競争力のある専門家を生み出す大学,そして大学のサービス提供地域における持続可能な開発の推進役としての大学の戦略的行動計画を作り上げ,そのビジョンを示しました。大学が知識を生み出し,競争力のあるプロフェッショナルを生み出すという彼の信念は,知識集約型経済を支える社会の知的資本を育成する研究学術機関としての高知大学の指導体制に触れたことに大きな影響を受けたと語っています。また,黒潮圏の持続可能な地域社会づくりに向けて優秀な人材を育成する黒潮圏総合科学専攻の教育の枠組みに深く触れたことが,地域開発の推進役としてのパルティド州立大学への提言において大きな刺激を受けているとのことです。

ブラデシナさんは,パルティド州立大学の研究者,地域普及員,学部長や研究部長として活躍された後,日本学術振興会(JSPS)による2009年度論文博士号取得希望者に対する支援事業(RONPAKU)に採用され,高知大学で学位取得までの調査や論文執筆を行ないました。高知大学修了後は,研究開発担当副学長に就任し,大学教員によって実施される研究・地域普及プログラム・プロジェクトを総括しました。また,沿岸・海洋・淡水生態系の保護・保全,持続可能な資源利用と地域住民の生計,レジリエントなコミュニティなど,現在の開発課題に取り組む大学の研究・普及課題を作り上げてきました。

About my current work

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私は現在,フィリピンルソン島南東部にある10の自治体からなるパルティド地区に7つのキャンパスを有するパルティド州立大学の学長を務めています。私の仕事は,大学の4つの機能,すなわち,教育,研究,普及,収入創出を管理することです。これは,大学の日々の運営を監督することとは別に,約500人の教員(有期・無期),300人の事務職員とサポート職員,6,000人以上の学生のニーズをサポートするための管理・財務責任から構成されています。高知大学黒潮圏での学びは,持続可能なガバナンス,社会資本,資源管理,経済的インセンティブ,政策分析,経済評価といった概念について深い理解をもたらしました。これらは,高等教育機関の運営管理,社会的意義の高い開発志向の研究プログラムや地域社会への普及プログラムの構想・実施にも強く関連し,広く応用してきました。アカデミック・リーダーとして,私は大学の国際化の方向性,あるいは海外の大学との共創,知識共有,学生動員などの取り組みを積極的に進めることを期待されています。高知大学との関係は,その卒業生として最初のネットワークを提供し,フィリピンの他のパートナー大学との黒潮圏科学に基づく研究協力は,私がPSUの国際化戦略計画を実行に移すためのきっかけを与えてくれました。

Message for students

高知大学での大学院教育で高度な知識や技術を身につけるだけでなく,その知識や技術を地域や社会の緊急課題に適用することを常に考えなければなりません。そのためには,私たちを育ててくれた大学のカリキュラムプログラムの包括的な目標やビジョンを深く理解し,私たちを導いてくれることが非常に重要です。新しい知識の創造者,革新者,変革の提唱者,そして持続可能な開発の代理人として期待される成果を実証し提供するために,私たちがこれらの学んだ知識とスキルを投入しなければならない生産的な学術,そして従事する学術とは何かを教えてくれるものなのです。

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平山 健史 さん
~魚病対応のスペシャリストが養殖の未来を担う~

プロフィール

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氏名:平山 健史 さん
勤務先:ニッスイ株式会社
修了年度:2007年度

就職活動時は、研究室で学んだ魚病の知識を活かし、大学の研究員や発酵関連の会社への就職などを考えていたが、在学中に担当したニッスイ(当時日本水産)中央研究所へ学位研究の内容を紹介したことをきっかけに現在の会社へ入社。

入社後5年間は研究職として中央研究所に所属し,大分県の佐伯を拠点として魚病の研究を実施した。6年目から南米チリでの養殖事業で問題となっていた魚病対応を主な任務として5年間出向。帰国後は養殖推進事業部に戻り,新規事業開拓などに従事している。

現在の仕事について

現在、株式会社ニッスイの養殖推進事業部養殖推進事業課に所属し、日本各地のニッスイグループ養殖事業者様に対する種苗、飼料、養殖、加工などの技術的なフォローをはじめ、養殖に関するさまざまな支援を行っています。

また、地方自治体様や水産会社様との協働にて、新規養殖事業の創出、事業化に向けた取り組みの推進にも携わっています。

具体例として、過去には東日本大震災をきっかけとして鳥取県境港でギンザケの養殖を開始、稚魚から一貫して育てるギンザケ”境港サーモン”の事業立ち上げに関わらせて頂きました。

将来の展望

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会社としては、今後も養殖事業に力を入れていきたいと考えています。その中で、社内に5名ほどしかいない魚病の専門家として、大規模養殖現場における魚病対策をはじめとした新規事業の安定的な運用を図っていくことが自分の使命だと感じています。

主力対象魚種の養殖規模の拡大や抗生物質の削減等、養殖事業を取り巻く環境はさまざまな課題がありますが、その中で私がこれまで学んできたことや経験を活かせる場面は多いと思います。

さらに、海外で大規模に養殖している魚種の他国への販売拡大や、国内で養殖している商品の海外展開なども視野に入れています。活躍できるフィールドが世界へと広がっていくことで、養殖のプロフェッショナルとしてより大きく成長したいですね。

学生へのメッセージ

勉強や研究活動に取り組むことはとても大切ですが、校外活動やアルバイトにも積極的に取り組んでほしいと思います。就職して社会に出ると、多様な意見や考えに触れる機会も増えますので、学生時代から多くの人たちと関わりを持ち、コミュニケーション能力やバイタリティを養い、自分が描く将来像に向けてステップアップして欲しいと思います。

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