日本学術振興会特別研究員申請書の書き方セミナー実施報告
2013.05.15
平成25年5月15日(水)に、日本学術振興会特別研究員申請書の書き方セミナーを朝倉キャンパスで開催しました。このセミナーは、男女共同参画推進室が研究者を目指す学生および若手研究者のために、研究職キャリア支援の一環として実施したものです。
まず小槻日吉三研究担当理事より開会の挨拶がありました。参加者に対して日本学術振興会特別研究員に採択されることは経済的に保障されるだけでなく、研究者としてのキャリアに有意義であることが強調されました。
次に、研究国際部研究推進課研究推進係の吉本昌代係員から日本学術振興会特別研究員制度の説明がありました。吉本係員からは特別研究員SPD、DC1、DC2、PDの申請資格、および申請書作成の際の注意や選考方法、スケジュール等を紹介してもらいました。特別研究員制度は、優れた研究能力を有し、大学その他の研究機関で研究に専念することを希望する者を採用し、研究奨励金を支給する取組です。
申請書の書き方については、平成21年度日本学術振興会特別研究員等審査会専門委員表彰された、理学部の田部井隆雄教授から講演がありました。この表彰は、書面審査において模範となる審査意見を付した専門委員が対象となり、約600名の中から18名が選考されたものです。
田部井教授は、まずこのセミナーは「申請書の書き方セミナー」であるけれども秘策があるわけではない、自分の実力以上の申請書を書くことはできないと言及しました。ただし、書き方が悪ければ80%の実力が50%になってしまうので、書き方に配慮する必要があり、そのための留意点が紹介されました。特にDC1に申請する場合には、まだ研究業績が少ないので、研究内容や研究業績の書き方が審査の際に重要となります。学生からは、「とても勉強になりました。実力以上のことを書こうとしていたので、今日の話を聞けてよかったです」という感想がありました。日頃の研究を積み重ねて成果を出すことが大事であることを確認しました。申請書を審査する側がどのような点に着目しているかという貴重な情報を提供してもらいました。
参加者は、実際に日本学術振興会特別研究員の申請書を書いている学生でしたので、申請書を書きながら悩んでいる点や、迷っている点に関して活発な質疑応答が行われました。
参加者アンケートによれば、87.5%が「とても役に立った」、12.5%が「どちらかといえば役に立った」と回答しており、たいへん有意義なセミナーとなりました。

「日本学術振興会特別研究員申請書の書き方セミナー」チラシPDFはこちらより