高知大学農林海洋科学部・大学院総合人間自然科学研究科農林海洋科学専攻

進路・就職
ここでは、各学科のキャリアイメージと先輩たちの就活体験談、
就活サポート体制や取得できる資格についてご紹介します。

−先輩たちの就活体験−

夢だった日本酒の酵母開発に挑戦

甫木嘉朗

総合人間自然科学研究科2年(2014年度取材)
愛媛県出身
高知県庁採用(高知県工業技術センター食品開発発酵配属) 内定

Q 他大学から高知大学大学院に来られたそうですが、それはなぜですか?

私はもともと関西にある私立大学の農学部で学んでいましたが、念願だった日本酒の研究をあきらめきれず、それができる高知大学大学院に進学しました。"自分のやりたい研究ができる環境に行きたい!"という気持ちが高知に来た一番の理由です。当時、就活についてはそれほど具体的には意識していませんでしたが、親の転勤でいろいろな地域で暮らした経験から、地方で就職するのもいいなとは思っていましたね。

Q 就活において、業種・職種はどうやって絞りこんでいきましたか?

高知での2年間、私は念願の日本酒の酵母に関する研究にどっぷり浸かることができました。午前中は研究室で英語の授業や打ち合わせを行い、その後は高知県工業技術センターに移動して企業との共同研究などに携わるという充実した日々の中、就職においてもやはり大好きな日本酒の研究ができる仕事に就きたい、学んだ専門知識や技術を活かしたいという思いが強くなっていきました。 そこで、最初はマイナビ、リクナビといった大手の就活情報サイトなどを通じて酒造会社や関連研究機関の情報を探しましたが、募集している企業が少なくて・・・。これだけではだめだと思い、蔵開きの時期に全国の酒どころと言われる地域に出向き、イベント会場で企業のブースを回って募集はないか聞いたり、自分をアピールしたりと変化球的な活動も積極的に行っていきました。

Q 内定先を選んだ一番の理由は何ですか?

研究のために毎日通っていた高知県工業技術センターでは、様々な企業が相談に来て企業担当者と研究員が一緒になって課題に取り組み、その結果が製品となって世に出ていく過程をたくさん見せていただきました。その中で、行政の研究機関の役割や仕事のやりがいを肌で感じ、自分もここの一員になって高知県に貢献したいと思ったことが一番の理由です。

Q 修士での学びの中で、どういう点が将来につながりましたか?

高知大学は研究室も少人数で、先生が学生個々に丁寧に指導をしてくれます。日本酒の研究も、実は中断されていたものを私の希望を汲んで再開させてくれましたし、そういう一人ひとりのやる気に応えてくれる環境の中でやりたいことを思いっきりできたことが、何より成長の源だったと思います。学びから仕事まで、夢を追い続けることができたのは、高知大学だったからだと思っています。

Q 今後の抱負を聞かせてください。

自分の開発した「高知酵母」を将来、県内の酒蔵で使っていただき、商品化していただけたらうれしいですね。実現したらたくさん購入して、みんなに配りたい(笑)。それから日本酒だけでなく、酢や醤油などいろいろな発酵食品をキーワードに広く開発に携わること。そして、高知県の「地産外消」を海外にまで広げること。大好きな高知県の役に立ちたいと、夢は広がっています。