研究紹介Research

糖尿病・代謝グループ

基礎研究

糖尿病におけるインスリン分泌障害

糖尿病におけるインスリン分泌障害

 2型糖尿病の発症・進展にインスリン分泌障害は重要な役割を果たしています。
 膵β細胞においてグルコースは生理的に最も重要なインスリン分泌刺激物質です。膵β細胞には取り込んだグルコースを代謝して生じたシグナル(ATPなど)を介してインスリン分泌を惹起・増強するしくみがあり、代謝-分泌連関と呼んでいます。
 糖尿病においてはグルコースによるインスリン分泌が著しく低下しているのが特徴です。これは膵β細胞内にグルコース代謝障害が存在し、代謝-分泌連関が破綻するからです(図1)。
この原因について研究をすすめています。
糖尿病の病態に関する臨床研究、代謝マーカーの意義の検討

糖尿病の病態に関する臨床研究、代謝マーカーの意義の検討

 様々な耐糖能障害を有する集団のグルコース負荷試験の臨床データを用い糖尿病患者の病態、代謝マーカーの意義などを検討しています。
 高知大学医学部消化器内科との共同研究では、肝病理組織で診断された非アルコール性肝疾患(NAFLD)患者における耐糖能障害においては、インスリン分泌が最も重要な因子であることを解明しました(図2)。
糖尿病の病態に関する臨床研究、代謝マーカーの意義の検討
指標
 またグルコースのエピマーで、基礎的検討ではグリコーゲン分解ともに肝より血中へ放出されることが判明しているマンノースのグルコースによる血中変動は耐糖能、インスリン分泌能などと相関することが判明し、ヒトにおけるグリコーゲン分解指標となりうることが示唆されました(図3)。
指標

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臨床研究

糖尿病の病態栄養学的臨床研究

 糖尿病患者さんにおいて骨減少症、基礎代謝、体組成、療養行動、薬剤の副作用発現などの要因解析を、栄養学的アプローチを重視し、糖尿病療養指導士とも協働してすすめています。糖尿病療養指導士が筆頭著者となった原著論文も出版しています。

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