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「高知のビキニ事件」を掘り起こし続ける人びとに学ぶ(鏡川C実習班)

 秋晴れの美しい10月26日、「記憶の記録と継承」チームは、高知のビキニ事件を掘り起こした幡多ゼミナールと幡多地域在住の元船員さんのご経験とを学ぶために、宿毛市と土佐清水市を訪れました。

 幡多ゼミナール館では、学生たちの質問や関心に応えるため7名の方々が時間を割いてくださいました。
 幡多ゼミ顧問である元教員の方々からは、幡多ゼミに携わる/立ち上げることになった個人史にくわえ、ご自身の個人史の中で形成された教育論や、若者と共にローカルな歴史と直面する中での迷いや楽しみについてもお話下さいました。
 ビキニ事件のことは幡多ゼミによる調査まで顧問の方々も「第五福竜丸」しか知らなかったそう。幡多ゼミの高校生のみならず、顧問の教員たちにとっても貴重な学びの時間だったようです。さらに、幡多ゼミ生の個人名が何人も挙がり、地域社会で一つの時代を教育に携わる者として他者と向き合おうとしてきたこと、一人の人間として社会に対して誠実に在ろう、困ったときには助け合おうとしてこられた様が、お話の随所から感じられました。
 幡多ゼミでは、調査のみならず、体験活動も大事にしてこられたそう。その疑似体験のごとく、薪割りや焼き芋体験をさせてくださいました。
 お昼ごはんに手作りカレーとアジ(?)の干物、焼き芋と漬物とデザートを御馳走になった後、幡多ゼミの「スタート地点」である内外ノ浦に赴き、急傾斜を上って長崎とビキニで二重被曝し自ら命を絶った方のお墓参り。その方のお墓の近くには、この辺りの被災船員の取りまとめ役だった方のお墓もありました。
 
 その後、土佐清水に移動し19歳で遠洋マグロ漁船(第十三光栄丸)に乗った元漁船員さんにお話を伺いました。
 第二の第五福竜丸とも言われるという第十三光栄丸は、帰港後に船員の血液検査が行われました。しかしその結果は長らく本人に伝えられることはありませんでした。この日は、検査や当時の操業の様子を伺いました。130tの鉄船ではあるものの、当日は現在のような機械力はなく、時にカジキマグロの鼻先に腹を刺されたり、延縄漁の投縄の際に巻き込まれて命を落とす漁船員さんもおられたそう。文字通り命がけで働き、家族のために稼いでいたそうです。知りたくてこちらから訪ねて時間を割いていただいたにもかかわらず、「来てくれてありがとう」と語る漁船員さんの有り様に、学生たちは感銘を受けていました。

※撮影時のみマスクを外しています。


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