春の日差しが暖かい4月8日、室戸を主とした漁村のくらし実習班は、椎名集落活動センター「たのしいな」にお邪魔しました。
地域の方のご厚意で、様々な体験を通して多くを教わってきた室戸実習班では、教わったり学んだりしたことを地域にお返ししたいと思い、企画を練ってきました。その一つが、“室戸のいまとむかし”に触れられるような、写真展企画です。梅雨頃に実施することを目指し、地域の方々のお力添えをいただきながら、春休み期間中に何度か打合せや作業に取り組んできました。今回は、かつての室戸を伝える写真提供を地域の方々にお願いし、持ち寄り集まっていただきお話を伺うことが、目的です。3年生4名と、今年度からメンバーとなった2年生3名で、お邪魔しました。
直前に発覚したトラブルで、ダッシュして椎名集落活動センター「たのしいな」に到着すると、既に地域の方々が集まってくださっていました。机には風呂敷包みでご持参くださった写真や資料の数々が。特に初実習となった2年生をはじめ、学生たちは少し緊張した面持ちで、自己紹介と御礼を伝え、2・3年生がペアになり、お持ちくださった写真や資料の数々を拝見し、お話を伺いました。
お持ちくださった写真は、60年以上前の、海岸沿いの今の国道が舗装される前の椎名の街並みと語ってくださった方の若かりし頃の写真から、2015年頃の神祭りの様子を写したものまで、多種多様なもの。旧椎名小学校での町民運動会、映画「南国土佐を後にして」の撮影にきたキャストたち、椎名の神祭に関する一連の資料群や、数十年前の椎名大敷や椎名漁港での水揚げの様子…他にもたくさんの写真や資料をご提供いただきました。
学生たちは少しでも聞き取りできるよう、質問項目のチェックリストや事前学習資料を3年生が責任者として作成していました。が、圧倒的な情報量に、「歯が立たない…」、と感じていることが伝わってくる場面もちらほら。ただ、拙さの残る学生たちの取り組みに対して、写真や資料の提供と丁寧な解説にくわえ、集落活動センター「たのしいな」通信で呼びかけ、ご友人にお声がけくださったりお茶やコーヒーまでご用意いただくなど、全面的にバックアップしようとしてくださる地域の方のご厚意に、感銘を受けてもいました。
温かいご対応に包まれ、ご期待に添えるか少し緊張しつつも、帰路の車内では「楽しかった」「いろいろ知ることができた」「エネルギーを使ったけどすごくおもしろかった」等々、今後の取り組みに向けた意気込みを感じる声が聞かれました。
思わぬトラブルでご迷惑をおかけしそうになったものの、今回も地域の方々のご厚意で、貴重な写真や資料をたくさん提供いただき、かつての室戸の暮らしぶりの一端に具体的に触れる希少な機会に恵まれました。また、室戸市役所や室戸高校、近隣の方々にも写真展企画のチラシを掲示・配布に際してのご協力をいただき、大変お世話になりました。
写真展企画はさらに具体化し、実施に向けて地域の方にお話を伺いにお邪魔したいと考えています。お世話になったみなさまに御礼申し上げますとともに、引き続き、どうぞよろしくお願いいたします。






