黒潮町では、人口減少や子どもの不在が進む集落が増え、地域の自然や文化、人のつながりをどう受け継いでいくかが大きな課題となっています。こうした状況の中、佐賀北部実習班は子どもたちと地域をつなぐ活動を続けています。今回の鈴集落でのデイキャンプでは、川遊びや生き物観察、料理体験を通して、子どもたちが地域を知り、資源を活用する知恵や技術に触れる機会をつくりました。
■黒潮町が抱える課題
黒潮町では、子どもが全くいない集落が年々増加しています。拳ノ川小学校の校区にある8つの集落のうち、鈴集落を含む4つの集落には小学生以下の子どもが1人も暮らしていません。そのため、子どもたちが訪れることのない場所や関わることのない人・自然・行事も多く、担い手の不在が地域の大きな課題となっています。
■子どもと地域をつなぐ取り組み
佐賀北部実習班では、こうした状況を踏まえ、子どもやその保護者が地域の担い手へとつながっていくための橋渡しを重ねてきました。その一環として行ったのが、鈴集落でのデイキャンプです。
■川プールや釣り、生き物観察
キャンプでは、地域の方々の協力を得て川をせき止めたプールを作り、魚釣りや海辺の生き物の観察を実施。テナガエビや海から遡上するアユを捕獲するワナも設置しました。子どもたちは自然の中で多様な生き物に触れながら、地域の資源について学びました。
■地域食材を使った料理体験
さらに、地域の方々が提供してくださったニラや猪肉などを使い、焼きそば作りやBBQも実施。地元ならではの食材を味わいながら、地域に根差した暮らしや知恵にふれる体験となりました。








