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「この企画、室戸に合っていますか?」地域の声を聞く現地実習(室戸を主とした漁村のくらし実習班)

12月下旬に開催される「室戸みらい会議」での企画発表に向け、室戸実習2年生は現地を訪れ、地域の方々から率直なご意見を伺いました。教室で練ってきたアイデアが、地域のニーズに応えうるものなのか。人に会い、声を聞く中で、企画の輪郭が少しずつ立ち上がってきました。

◆企画を「現場」で確かめるために

肌寒さを感じるようになった11月11日、室戸実習2年生は、企画案への助言をいただくため室戸市を訪れました。冬学期が始まって以来、チーム内で議論を重ね、関係者に相談しながら企画を練ってきましたが、不安も拭いきれない状況でした。

今回の実習の目的は、机上で考えた企画が本当に地域のニーズに合っているのか、率直な声を聞くことです。

◆観光協会で聞いた「現場の声」

秋の行楽シーズンで県外ナンバーの車も多く見られる室戸市内。まずは観光協会を訪問しました。ご多忙の中、企画書に基づく構想に耳を傾けてくださいました。

「やりたいことはあっても、人手が足りず手が回らない」。そんな観光関連事業者の現状を伺いながら、「いろいろな立場の人の話を聞いてみてください。それぞれ抱えている事情や考えは違います」という助言と、学生の挑戦へのエールをいただきました。

 

◆漁港で出会った、暮らしの記憶と変化

続いて向かったのは室津港。漁港で釣りをしていた地元の方お二人に声をかけると、快く話を聞かせてくださいました。

近海マグロ漁に携わっていたこと、16歳で室戸を離れ、関西からUターンしたこと。浮津出身のお二人からは、子ども時代の商店街のにぎわいや、暮らしの中で感じている地域の変化について、具体的なエピソードが語られました。

 

◆同じ場所でも、見え方は一つじゃない

何人かに話を伺う中で、同じ地区の変化でも、立場や経験によって受け止め方が異なることを実感しました。一つの事象をめぐる見方は決して一つではなく、その多様さこそが地域のリアルなのだと感じさせられました。

 

◆まちの女将さんから聞く、室戸の今

さらに話を聞けそうな方を求めて町を歩き、昼時に「まんま屋」さんを訪問。女将さんからは、インバウンド観光客が室戸に何を求めて訪れているのか、世界市場を視野に入れて活動する地元企業の存在、そして秋が室戸の繁忙期であることなどを教えていただきました。

 

◆商工会で学んだ「続ける」という視点

昼食後は商工会を訪問。魅力的な「室戸市の街歩きガイド」(https://r.goope.jp/srb-39-27/info/5597314)を作成されている商工会の方に企画書を説明しました。

長年の経験に基づき、「まずは学生自身の関心を大切にした探求を」と温かい言葉をかけていただきました。新しい事業を始めることだけでなく、事業を続けることの難しさや、事業の“適正さ”を測る物差しは一つではないという大切な視点を学びました。

 

◆「室戸らしさ」とは何か

最後に、室戸での勤務経験もあり地域に詳しい濵田さんから企画案へのアドバイスをいただきました。

「人に焦点を当てた取り組みは良い。ただ、室戸の人にとっての“室戸らしさ”とは何だろう」。簡単には答えの出ない問いが、学生たちに投げかけられました。

 

◆声を聞いて、少し前に進めた一日

明確な答えが出たわけではありませんが、「実際に地元の方の声を聞かなければ分からないことがある」と実感できた一日でした。教室で煮詰まっていたときよりも、視界が少し開けたように感じられる現地実習となりました。

お世話になったみなさまに、心より御礼申し上げます。


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