4月15日、地域協働学部が高知市役所のご協力のもと開講している「行政実務講座」の初回授業が、朝倉キャンパスで行われました。本講座は、高知で安心して暮らすために自治体行政の実際について理解するとともに、公務員の仕事やキャリアパスを学び、公共部門の視点から地域課題について考えることを目的としており、学部の2年生以上が受講しています。
毎年、初回授業では高知市長の桑名龍吾氏に講義をお願いしています。講義は「公務員とは何か、会社員と何が違うのか」という問いかけから始まりました。
桑名市長は、「公務員は法律によって存在そのものが規定されており、入職時には宣誓書を提出する。市民の模範となり、その期待に応える存在である点が民間企業とは異なる」と説明しました。また、「市役所は市民に最も近い基礎自治体であり、厳しい言葉を受けることも多いが、“ありがとう”を直接聞けるのも市役所の仕事の特徴であり、その一言を励みにしている」と語りました。
さらに、1967年から1978年まで高知市長を務めた坂本昭市長の言葉を引用し、「市民との関係はキャッチボールであり、相手に合わせて投げ方を変えることで信頼関係が築かれる。また、市民を縦糸とするならば、行政は横糸としてそれらをつなぎ、一枚の織物にしていく役割を担う」と、行政のあり方を分かりやすく説明しました。
学生に対しては、「選挙を通して市民の声が市政に反映される。声を上げなければ問題がないとみなされてしまう」と述べ、市政に参加することの重要性を強調しました。
また、人口減少問題に触れ、「働き手不足により公共交通の減便や廃線、宿泊施設の稼働制限などが生じている」とし、「行政の大きな役割は、人に住み続けてもらえるまち、帰ってこられる場所をつくること」であると指摘しました。そのために、行政改革や移住政策、防災対策、若者が住み続けたいまちづくりなどに取り組んでおり、定住人口だけでなく交流人口や関係人口も含めて“人口”として捉えていることが紹介されました。
講義後の質疑応答では、学生から「若者にできること、期待されていること」「高知市のダム機能となりうる取り組みとは何か」「やりがいを感じるのはどのような時か」「地域文化や伝統を維持するための方策」など、多様な質問が寄せられ、活発な意見交換が行われました。


















