
 マリンバイオが拓く豊かな未来新たな医薬品や機能性物質の発見・応用につながるとして注目される海洋微生物。
マリンバイオが拓く豊かな未来新たな医薬品や機能性物質の発見・応用につながるとして注目される海洋微生物。
●海洋から医薬資源になる有用物質を見つけ出したい
							●海洋微生物を活用して公害やエネルギー問題を解決したい
							●微生物の力で海洋プラスチック問題に挑戦したい
							●海洋生命の生理・生態・遺伝などについて深く知りたい
コースの特徴−Feature
海に生きる多様な生物は多くの謎に満ちています。彼らが作る未知なる化学物質には、新薬やサプリメントの基となる医薬資源としての可能性が期待できます。また、海に流出した石油を分解するために微生物を利用するなど、バイオレメディエーションツールとしての活用も研究が進んでいます。
							海洋生命科学コースでは、科学的視点と先端技術を駆使してこうした課題に積極的にチャレンジする人材を求めています。

教員紹介−Teaching staff
 長﨑慶三 教授
長﨑慶三 教授
						海洋ウイルス学
海洋微生物学
 久保田賢 教授
久保田賢 教授
						海洋生物生化学
サンゴ生物学
 津田正史 教授
津田正史 教授
						海洋医薬資源研究
天然医薬品化学
機器分析学
 金野大助 教授
金野大助 教授
						有機反応化学
生理活性物質合成
 櫻井哲也 准教授
櫻井哲也 准教授
						ゲノム情報科学
遺伝子機能学
 寺本真紀 准教授
寺本真紀 准教授
						分子微生物学
海洋細菌学
バイオレメディエーション
 三浦収 准教授
三浦収 准教授
						進化生態学
寄生虫学
 難波卓司 准教授
難波卓司 准教授
						薬理学
分子細胞生物学
 ウラノバ ダナ 講師
ウラノバ ダナ 講師
						微生物学
ケミカルバイオロジー
 小野寺健一 助教
小野寺健一 助教
						天然物化学
共生藻類学
研究紹介−Reaserch
海水中にはおびただしい数のウイルスが存在しています。下の写真は、ウイルス感染を受けたアメーバが子孫ウイルスを大量に放出しながら死滅しているシーンです(走査型電子顕微鏡で観察)。ミクロの目で精査すると、普段はけっして気づくことのない興味深い現象が微生物の世界で起きていることに気づかされます。(写真と文:長﨑慶三)
 
					海洋の生物多様性を支えるとともに、地球規模のCO2循環や高浪からの防災機能を持つサンゴ礁は、主に造礁性サンゴが造る石灰石で構成されています。地球規模の海水温上昇などにより、過去20年以上にわたり熱帯・亜熱帯の海域で大規模な白化が生じています。一方、温帯域でも秋口の一時期だけ部分的に白化が生じますが(写真)、影響は限定的で冬になれば回復します。サンゴの白化と回復の両方を短期間で観察するのに適しています。(写真と文:久保田賢)
 
					多くの細菌、真菌類、植物や動物は特異的な化合物を作り出しており、それらは天然物と呼ばれています。自然界において生き物は自ら生産する天然物を用い、生存競争における捕食者から身を守り、他者とコミュニケーションを図っています。また人間生活でも天然物は重要な役割を果たしています。私たちはこれら天然物を応用し抗生物質や抗癌剤等として使用しています。我々の研究室では、それら天然物について研究を行っています。 (写真と文:ダナ ウラノバ)
 
					色々な海洋動物に共生する微細藻類をとりだして、人工的に共生微細藻類を育てています。育てた藻類からは有用な成分を探し出し、それら成分を活用できるように研究を行っています。顕微鏡で見るサイズの小さな共生微細藻類ですが、私たちの健康を維持できるような成分を創り出してくれる、大きな可能性を秘めた生物です。この様に、雄大な海の中から宝探しをするような研究を行っています。 (写真と文:小野寺健一)
 
					海の細菌の99.9%は、培養方法が分からず、どのような性状を示すのか不明な未知微生物です。写真は、深い海に住むユウレイイカの体内から発見した新属細菌(右上)と、この近縁菌3種を比較解析している様子です。これまで知られていない有用な機能を発見した時はとても感動的です。(写真と文:寺本真紀)
 
					DNA配列決定技術の著しい進歩により、研究の現場で生み出されるDNA配列データは膨大です。コンピュータを活用して膨大なデータを解析することで、研究対象の生物の全ゲノムDNA配列を解読したり、ゲノムデータから各生物の特徴や生物同士の関係が見えてきます。(図と文:櫻井哲也)
 
					化学反応は,何兆分の1秒という一瞬の間に,原子どうしの結合が切れたり,新たに結合したりすることで起こります。この目に見えなくて速い原子の動きを,化学実験とコンピューターシミュレーションによって解析することで,生体内で起こる様々な反応の解明や,医薬品などを効率的に合成する新たな手法の開発を行います。 (図と文:金野大助)
 
					生物多様性は、人間生活の根幹を支える大切な要素です。しかし、その全容はまだはっきりとは分かっていません。特に海には沢山の未知の多様性が眠っていると考えられています。私たちは、海の生物群の中でも特に多様性の高い貝類とそれに寄生する扁形動物の仲間を材料に、多様性の解明と多様性を生み出すメカニズムの解明に取り組んでいます。 (写真と文:三浦収)
 
					フォトアルバム−Photo album
 
						いつだってサンプリングが基本!
 
						浦ノ内湾は今日もおだやか
 
						長崎大学の「長﨑丸」で実習、高度な装備が満載
 
						巨大な採水器、各深さでの採水が可能
 
						皆さんご所望の菌は生えたかな?
 
						緊張と興奮のプレゼンテーション、実験と発表練習で自信を育てる
 
						高知には生き物いっぱいの魅力的な磯があちこちに
 
						海の科学を志す仲間たちと太平洋を望む、絶景かな
 
						何か分かりますか?
進路情報−Career path
●公務員
							高知県庁、高知市役所、島根県庁、佐賀県伊万里市役所、鹿児島県鹿児島市役所、岡山県井原市役所、福井県若狭町役場、高等学校教員、警察庁地方機関など
							●民間企業
							キャノンメディカルシステムズ、小西医療器、タカラバイオ、堀場テクノサービス、ムラタ計測器サービス、NECソリューションイノベータ、千代田システムテクノロジーズ、山崎製パン、ハマダフードシステム、シーベジタブルなど
							●大学院進学
							高知大学大学院、北海道大学大学院、名古屋大学大学院、広島大学大学院、大阪市立大学大学院、東京海洋大学大学院、総合研究大学院大学など
