国際学会報告
米国麻酔学会 (ASA 2010) に参加して
2010.10/16-20
報告者 青山 文(高知大学医学部附属病院卒後臨床研修センター)
2010年10月16日~20日に米国San Diegoで開催された米国麻酔学会(American Society of Anesthesiologists; ASA)に参加しました。ASAは今まで経験したことのない大規模な学会でその雰囲気に圧倒されました。講演やポスター発表聴講に加え、外国の麻酔科医の活発なディスカッションを見て、多くの刺激を受け、貴重な体験ができたと感じています。
まず、講演を聴講して感じたことは、諸外国の演者のプレゼンテーション能力の高さでした。難しい内容の発表でも、合間に冗談を交えたりインパクトのある写真を出したりして聴衆を惹きつけていました。若い先生でも堂々と発表し、端的に要点を述べて理解しやすかったです。僕も近い将来、あんな風に発表をしたいと思いました。写真1は学会2日目のASA記念講演の様子で、開演より早めに入場して撮った写真です。この後満席になり、立ち見も出ていました。ダブルスクリーンで迫力があります。
ポスター発表では、聴講するだけでなく質問に挑戦しました。ポスターの内容は研修医の僕には難しく勇気がいりましたが、活発に議論する人たちに刺激を受け、思い切って質問してみました。僕の英語は決して上手ではありませんが、質問した演者は皆、すごく丁寧に応答してくれて嬉しかったです。写真2は、神経ブロックによる合併症の画像的考察の発表に対して質問している時の様子です。彼はスイスからASAに参加していて、質問が終わった後も日本のことについて熱心に尋ねてきて楽しい会話ができました。
学会の合間に観光にも行きました。天気はあいにくの曇りと雨でしたが、トロリーに乗ってダウンタウンの街並みを眺めたり、景色の良い湾岸沿いを散歩したり、美味しい地元料理を食べたりしました。San Diegoは想像以上にきれいで安全な街でした。写真3はガスランプという古い街中にあるシーフードレストラン前で昼食後に撮った写真です。
初めて海外の学会に参加させて頂いて、世界に情報を発信することの重要性を感じ、また同時にその内容を伝える技術も大切だと思いました。次回は是非自分で研究し、その成果を発表したいと思います。
最後にこのような貴重な体験を支援して下さった瀬尾先生はじめ卒後研修センターの皆様、また、慣れない環境で迷惑をかけてばかりの僕を丁寧に指導して下さった麻酔科の横山先生・河野先生に心から感謝いたします。