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大腸癌(ステージⅢ)に対する術後補助化学療法

大腸癌の術後補助化学療法は、R0切除が行われた(癌の遺残がない)症例に対して、再発を抑制し予後を改善する目的で、術後に実施される全身化学療法です。
大腸癌治療ガイドライン2014年版にて、R0切除が行われたステージⅢの大腸癌患者に対して、術後補助化学療法が推奨されています。
また開始時期は4~8週頃までに開始することが望ましいとされ、療法は、5FU+LV、UFT+LV、Cape、FOLFOX、CapeOX が推奨されています。
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当院の術後補助化学療法の実施率は、2011年40.0%、2012年59.1%でした。なお全国(※)での実施率は、2011年44.8%、2012年47.1%となっています。
当院で実施しなかった理由については、2011年は全身状態悪化20.0%、全身状態不良10.0%、患者さんの希望20.0%、臨床試験で標準外治療を実施したのが10.0%でした。2012年は併存症等4.5%、全身状態悪化9.1%、患者さんの希望27.3%となっています。
高知県はご高齢の方が多いこともあり、当院では個々の患者さんにあわせて適応を決めています。

●測定方法

分子:術後8週間以内に標準的補助化学療法が施行された患者数
分母:組織学的ステージⅢと診断された大腸癌患者数
     院内がん登録で、「自施設において診断ならびに初回治療に関する決定・施行がなされた症例」
     または「他施設で診断確定され、自施設で初回治療方針に関する決定・施行が行われた症例」
 
※ 都道府県がん診療連携拠点病院連絡協議会がん登録部会Quality Indicator研究
  2011年症例解析結果、2012年症例解析結果に基づくデータより 
  参加医療機関による全体の実施率 2011年:44.8%(178施設) 2012年:47.1%(232施設) 
  全体の結果は非実施の理由などは考慮していない実施率の値です。

(参考)
大腸癌治療ガイドライン2014年版