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乳房温存術後の全乳房照射

乳癌診療ガイドライン2013年版では、乳房温存術後に放射線治療を推奨しており、他の先進国のQI としても採⽤されています。
放射線療法の開始は、術後化学療法を施行しない患者では、術後できるだけ早期に開始することが勧められ、特に術後20週を超えないことが勧められています。
術後化学療法が必要な場合には、化学療法を先行することが推奨されています。
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当院での全乳房照射の実施率は、2011年94.3%、2012年88.9%でした。
実施しなかった理由については、2011年は併存症等2.9%、患者さんの希望2.9%でした。2012年は患者さんの希望2.8%、他院で治療実施5.6%、その他2.8%となっています。

●測定方法

分子:術後化学療法なしの場合 術後放射線治療が最後の手術日から140日以内にあり
    術後化学療法ありの場合 術後放射線治療が最後の手術日から240日以内にあり
分母:乳房温存術を受けた70歳以下の乳癌患者数
     院内がん登録で、「自施設において診断ならびに初回治療に関する決定・施行がなされた症例」
     または「他施設で診断確定され、自施設で初回治療方針に関する決定・施行が行われた症例」
 
※ 都道府県がん診療連携拠点病院連絡協議会がん登録部会Quality Indicator研究
  2011年症例解析結果、2012年症例解析結果に基づくデータより
  参加医療機関による全体の実施率 2011年:73.6%(178施設) 2012年:72.5%(232施設)
  全体の結果は非実施の理由などは考慮していない実施率の値です。

(参考)
乳癌診療ガイドライン2013年版