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外科学「呼吸器外科学」

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研究室紹介

呼吸器外科学講座は、肺がん、気腫性肺疾患、重症筋無力症、縦隔腫瘍、気胸、膿胸などの各種胸部疾患に対する診療・研究・教育活動を行っています。臨床面では毎年200余例の全身麻酔手術症例と、100例超の肺悪性腫瘍手術症例を経験しています。豊富な手術症例を背景に、臨床診療と並行して様々な研究活動を行っています。以下に代表的な研究課題を御紹介します。

研究内容

1.ロボット支援下手術、単孔式アプローチによる低侵襲手術

当講座では、2015年からロボット支援手術を臨床導入しています。最新型手術ロボットであるda Vinci Xiを活用したロボット手術を施行しています。また同機に搭載された近赤外線蛍光観察機能 (firefly)と、これまでの蛍光技術に関する基礎・臨床研究の知見から、新たなロボット手術の価値を模索しています。更なる低侵襲手術を目指して、単一のポートから操作を行う単孔式手術も導入しています。

2.新しい手術機器の開発

呼吸器外科領域において、更なる低侵襲手術として単孔式手術が導入されつつあります。当科では低侵襲手術の開発・臨床応用を行っています。単孔式手術や細径鉗子などを用いて行うReduced port surgeryも開発され、呼吸器外科領域でも導入されるようになりました。我々は民間企業と共同開発した細径鉗子Endo Relief® を開発しました。本鉗子はシャフト径が2.4mmと細く、ポートを必要とせず直接穿刺にて挿入しますが、先端は肺把持が安全に可能な形状です。また研究助成金を得て、組織牽引システムを用いた単孔式鏡視下手術を開発しました。これら自ら開発したデバイスを用いて臨床応用を目指しています。

3.平均CT値を用いた肺癌悪性度診断に関する研究

近年薄切CTにより、すりガラス陰影の発見が増えています。平均CT値という評価法を用いて早期肺癌の悪性度診断を行うことを目的とし、これまでに将来的に増大する病変を、予見することができる可能性を示しました。また肺癌の浸潤性について、浸潤癌では非浸潤癌に比べて平均CT値が低く、C/T比(consolidation/tumor比)に比べて診断能が高いことを示しました。さらに縮小手術を施行した症例を対象に再発の有無について検討を行い、平均CT値が有用な指標となることを示しました。これまでの研究成果をもとにさらに臨床データを蓄積し、縮小手術の適応決定のためのエビデンス構築を目指しています。

4.低線量X線動画像イメージングによる肺機能診断法の創出と臨床応用

低線量X線動画イメージングとはコニカミノルタが開発した新たな画像診断ツールです。本装置は肺野や胸郭の運動を動的に評価可能で、被爆量は通常の胸部単純X線約2枚分と低被爆で、努力呼吸を要しない検査法であり、低侵襲な検査法といえます。金沢大学AIホスピタル・マクロシグナルダイナミクス研究開発センターとの共同研究にて臨床的な観点から呼吸器外科手術の周術期における本検査の有用性の検証を行っています。

5.悪性胸膜中皮腫に対する新規強磁性体温熱療法とmTOR阻害剤の併用療法の開発

悪性胸膜中皮腫に対して、磁性流体を用いた温熱療法についての研究はこれまでありません。本研究は従来の磁性流体の弱点を改善した新規強磁性ナノ粒子を用いた温熱療法を開発するという点に特色があります。温熱療法の治療効果についてのデータも集積しつつあります。将来的には、mTOR阻害剤と、温熱療法の併用療法の開発を目指しており、難治性腫瘍である悪性胸膜中皮腫の治療に大きなブレイクスルーとなりことが期待されます。

6.分子生物学的手法を用いた診断法の開発

肺癌の悪性度、浸潤性の評価として腫瘍組織での血管内皮増殖因子(VEGF)の発現が提唱されています。本研究では末梢血液中のVEGF発現をELISA法にて評価し、腫瘍組織での発現、腫瘍内の微小血管密度と有意な相関がみられることを立証しています。実際に腫瘍組織を採取することなく、採血での肺癌悪性度診断が可能となれば、治療法選択の指標となる可能性を秘めた研究です。

スタッフ紹介

役職名・所属 氏名 詳細

呼吸器外科

教授 田村 昌也 研究者総覧へ
助教 岡田 浩晋 研究者総覧へ
助教 宮崎 涼平 研究者総覧へ
助教 山本 麻梨乃 研究者総覧へ
役職名・所属 氏名 詳細

医療安全管理部

准教授 久米 基彦 研究者総覧へ