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医学部長メッセージ

高知大学医学部長

高知大学医学部は、前身の高知医科大学として昭和51年に開学以来40年の時を過ごしてきました。この間、平成10年に看護学科を開設し、医師及び看護師・保健師・助産師を養成する医育機関として、令和元年度末までに医学科3,588人、看護学科1,289人を育ててまいりました。平成15年に旧高知大学と合併、平成16年に国立大学法人高知大学医学部となり、現在に至ってます。

高知大学医学部が受け継いできた、前身である高知医科大学の建学の精神、「敬天愛人」「真理探究」には、天に対する畏敬の念を常に保ち、医療人として真理を探求しつつ、目の前の患者さんを慈しむという、人としてまた科学者としての姿勢を備える医師を育てたいという願いが込められています。

医療は、科学である医学と患者さんに対する人間としての姿勢を含めて、始めて医療となります。このことをウイリアム・オスラーは"The practice of medicine is an art, based on science."「医療は科学に基づくアートである」と表現しました。高知大学医学部は、アートとサイエンスである地域医療と先端医学を同時に担うことを求められています。地域医療と先端医学は、一見、相容れないように見えるのですが、目の前にいる患者さんに医療人として持てる全てを投じて対し、その医療が最新且つ先端の医学知識と技術に裏付けられていることが私たちの実現する医療です。そして、目の前の患者さんに対して、最善の治療を行っていく蓄積の中で、真の臨床的疑問が生まれ、医学研究の種が生まれていくのです。医学と医療の発展には、互いの切磋琢磨が必須であり、それを進める場が医学部であり、附属病院であるということができます。

先端医療学推進センターは、2年生から4年生までの学生がリアルな研究の場で医学研究を体験的に学ぶことができる先端医療学コースとして、希望者を受け入れてきました。自分達が将来行う医療がどのような科学的根拠を持っているかを学ぶことは必須ですが、その根拠がどのようにして生み出されていくかを学んだ医学生は、医師となり、様々な医療の限界に直面する中で、現状を打破できる新たな医療技術を開発すべく、新たな知を生み出そうと大学院に戻ってきてくれています。臨床研究を含めて地域医療の課題を解決するツールを学ぶことの出来るMPH (公衆衛生学修士)コースと先端医療学コースから繋がるMD-PhDコース、そして海洋医学コースが未来の医療を変えていく指導者達を養成していきます。

全国的にも有名になった家庭医道場は、プライマリケアといわれる一次医療、地域中核病院で行われる二次医療、医学部附属病院で行われる三次医療がどのように連携しながら、地域住民の健康を守っているのかを学ぶ場を提供しています。人間を診るアートとしての医療を提供する場は、プライマリケアから高度医療まで様々ですが、あらゆる専門分野の研修が可能な医学部附属病院を核とした研修プログラムによって、それぞれの場で人間に向き合うことのできる医師を養成しています。

第一期生を迎え入れてから、早40年。このようなコロナ禍の時代ではありますが、高知大学医学部は、医療を支える人材を育て、先端医学に根ざした新たな医療を創り出し、地域医療を通して世界の人々の健康問題を解決してまいります。

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