医学科の使命
高知大学医学部は、前身である高知医科大学の「敬天愛人」と「真理の探究」という建学の精神を受け継ぎ、人間性豊かで、医の倫理と高度な知識・技能を身につけ、地域と時代の要請に柔軟に対応できる医師を養成します。
卒業時の達成指針
1. 人間性豊かで、医の倫理と高度な知識・技能を身につけるために、常に自己研鑽ができる。
2. 地域と時代の要請に柔軟に応じた医療の実践ができる。
3. 臨床医・研究者として、大自然の摂理に謙虚な気持ちを常に持ち続け、真理を追求する研究を行える。
上記の指針を達成するために、高知大学医学部の学生は、卒業までに以下の具体的な資質・能力を修得している。
I. 医の倫理とプロフェッショナリズム
良識のある社会人として、人間性豊かで倫理観と責任感に富み、安心・安全な医療に関心を持ち、実践することができる。そして、医師の社会的使命を意識し、自己研鑽を継続することを習慣とすることができる。
- 医療関連法に則り行動することができる。
- 医療安全に配慮して行動することができる。
- 医療倫理・研究倫理の原則に従って行動することができる。
- 医療チームの一員としての役割を認識し、多職種と協働できる。
- 医師のプロフェッショナリズムを認識し、常に実践し続けることができる。
II. コミュニケーション
他者を理解し、お互いの立場を尊重した人間関係を構築するために、良好なコミュニケーションを実践することが出来る。
- 患者および家族の話を傾聴し、共感、理解、支持的態度を示し、個人の社会的背景に配慮したコミュニケーションをとることができる。
- 医療チームの一員として、情報収集、伝達、教育などのコミュニケーションを通じて相互の信頼関係を構築し、安全な医療を提供するための基礎を実践できる。
- 必要に応じて英語でのコミュニケーションが実践できる。
- 学生、教職員と円滑なコミュニケーションを実践し、仲間とともに学修を進めることができる。
- ICT（Information and Communication Technology) を利用した情報収集と情報発信ができる。
III. 医学の知識と技能
医学に関する幅広い専門知識を身につけるとともに、医療に携わるための基盤となる高い教養を身につけている。
- 医学の基礎となる、生命倫理、行動科学などの文化、社会、自然に関する知識を習得している。
- 基礎医学、臨床医学、社会医学、健康増進および疾病予防に関する知識を習得している。
- 基本的診療能力を身につけ、医療チームの一員としての役割を意識した行動ができる。
IV. 地域における医療と公衆衛生の実践
自ら診療する地域の保健、医療、福祉などの社会資源を活用して、積極的に地域の問題解決に取り組むための知識、経験を身につけている。
- 地域の公衆衛生的な問題を把握し、問題解決に向けた問題提起をすることができる。
- 提起した問題を解決するために、地域の社会資源を活用するための道筋を示すことができる。
- 地域の医療、公衆衛生問題に取り組んでいる現場まで行き、実践している場面を経験する。
V. 真理の探究
自ら探求すべき課題を見つけ、問題解決に取り組むことができる。そのために、異なる分野の医学知識を横断的に活用したり、自らの考えを発信したりすることで、社会に貢献する力を身につけている。
- 基礎医学、臨床医学および社会医学の知識を水平的、垂直的に統合して応用できる。
- 科学的根拠に基づき、分析的、批判的に思考できる。
- 基礎医学、臨床医学および社会医学の課題について、論理的に解析、評価することができる。
- 学修の場および医療現場で自ら探求すべき課題を見つけることができる。
- 自分の考えを論理的かつ明確に表現することができる。
卒業後の進路モデル
医学部卒業後から15年目までのキャリアを、いくつかの段階に分けて図にしました。
それぞれどんな選択肢があるのか確認し、自身のキャリアを考えるきっかけにしてください。
